メトロポリタンハンデ 2022 所感

メトロポリタンハンデ

この時期の米国古馬マイラーにとっては重要な節目のレース。
ネイティヴダンサーやフォアゴーといった歴史的名馬から近年でもフロステッドやパレスマリス、クオリティーロードといった活躍馬が名を連ねる。
今年は5頭立てのようだが話題の無敗馬フライトライン、最近好調の上がり馬スピーカーズコーナー、去年のBCスプリント勝利馬アロハウェスト、安定力がウリのハッピーセイバーと役者は揃っている。ジャッキーズウォリアーもいれば最高だったが。
展開はまぁいつもの少頭数の通り、ほとんど団子になりながら先手争いを繰り広げる感じになるだろう。とは言え実力馬が集まっているからがっつりとポジショニングにいくとも考えにくい。
目立つ出遅れでもなければおおよそ先頭からケツまで3〜6馬身程度ではなかろうか。

やはり注目はフライトラインになるか。
いかにも米国スプリンターと言った身体だがマイルでパフォーマンスが落ちるとも考えにくい。母もアメリカンオークス2着しているし血統的に距離をこなせる下地はある。(こういうアメリカ的血統で距離を論ずるのも難しいところはあるが)
それより問題は相手のレベルが今までより一気に上ることだろう。
ここで惨敗すれば一気にメッキが剥がれることに。

相手としてはスピーカーズコーナーが最有力。
ストリートセンス×(ベルナルディーニ×オーサムアゲイン)に凱旋門賞馬トランポリノまでついてる血統はいかにも2000mくらいで強そうだが、この馬自体は1マイルを超える距離ではあまり結果を出せていない。
まぁそういうこともあるもんだが、カーターハンデのようにスタートダッシュを決めて後続にプッシャーを掛けつつ運べれば勝ってもおかしくはない。

アロハウェストは大きいところはBCスプリントくらいしか勝っていないが、安定感はあるしBCスプリントのようなパフォーマンスが見せられれば一発あってもおかしくない。
ただこの馬、今までのレースを見るに6fか7fがベストのように見える。
父ハードスパンは2000m付近でカーリンやストリートセンス達と歴史的な闘いを演じてきたし産駒も短距離志向というわけでもないが、そこはダンチヒ産駒だし母父スパイツタウンも強い気がする。

話題性ではやや劣るがハッピーセイバーも注目したい。
父系がマライアズモン->米2冠馬マジェスティックプリンス->レイズアネイティヴと遡れるスプリンター気質の血統。日本馬だとニシノフラワーと同父系になる。
母系がウィークエンドサプライズに辿れるという材料もあるし、レイズアネイティヴ系の数少ない希望として評価を高めるにはそろそろもう一個GIは獲ってもらいたい。

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