愛ダービー 2022 所感

歴史は長いものの今のような立ち位置になったのは賞金増額後と言われ、二次大戦前後からプリメロやヒンドスタン、バリーモスのような昔の日本にも影響ある種牡馬も排出している。
70年代以降の勝ち馬の多くはニジンスキーをはじめとして現在のサラブレッドの血統に多く影響を与えている。
なんといっても現代ではガリレオだ。

スポンサードの関係でドバイデューティーフリー・アイリッシュダービーとかなり紛らわしくなっている。
今年は8頭立て。面子としてはまあそこそこといったところか。
https://www.racingpost.com/news/who-wins-the-2022-irish-derby-assessing-the-key-curragh-classic-contenders/563876

一番人気はウェストオーバー。
GIIIを1勝のみで実績十分とは言えないが、英ダービーではデザートクラウンの3着を評価されたか。
父フランケルで母は一応ブラックタイプの馬。
母父が名牝ラヤファンや香港の名馬グッドババの父のリアファン、母母父がリシウスとなかなかにローカルだ。
リシウスはどんな馬か知らなかったが、調べるにGI1勝しているが基本的に善戦マンで、日本に来たヘクタープロテクター相手に2着2回しているようだ。
正直なところ現時点では凄みを感じないが、この面子なら能力を出し切れればチャンスはあるだろう。乗り替わりを不安視する声はあるようだ。

対抗馬と見られているのはチューズデー。
このnoteでもとりあげたクールモアが送り出す英オークス馬。
英1000ギニーではカシェイに、愛1000ギニーではホームレスソングスに割と強烈にやられたが、英オークスでは実力馬エミリーアップジョンをきっちり抑えて勝利。
常にGI上位に来る安定性は魅力だが、イマイチ決め手に欠ける印象。
圧倒的なポテンシャルを隠し持ってる牡馬が爆発すればまた善戦ガールと化してしまいそう。

次に来るのがライオネルの模様。
リステッド1勝馬だが向こうでは割と評価されているようだ。
父ロペデヴェガに母系がガリレオ、デインヒル、インザウィングス、クリス、ミルリーフとこってりとした豚骨スープのような血統。
未知な所も多いが、なかなか目を引く馬格の馬で、前走も荒削りな走りながらきっちり差し切っての勝利。
とはいえ今回は相手のレベルがグッと上がるのでこの馬自身数段上のパフォーマンスを見せないと厳しいだろう。

次点あたりにチェンジングオブザガード。
英ダービーでは先頭で粘るも5着まで。
ただスタミナは十分あるし展開さえ向けばチャンスは有るだろう。
前走キングエドワード7世ステークスも僅差とはいえ勝利。
さすがに昔の馬並みに使われ過ぎなことが懸念材料だが、かのエイダンが勝算もなく無茶するとも思えないので使い込んでこその馬なのだろう。

そしてピーツバディーレ。
この馬もチェンジングオブザガードと同じくらい人気して英ダービーに出たがこちらはいいところなく惨敗。
以前のnoteの記事にも書いた通り、英ダービー向きではなかったのだろう。
ではカラの2400mちょいが向いているかというと何とも言えないが、まぁ英ダービーよりはまだパフォーマンスは出せるはず。
個人的にはオーストラリアか香港あたりで走ってみてほしいが。

他にはダービートライアルSでストーンエイジの2着グローリーデイズ、同3着の仏馬フレンチクレーム。
バウンドレスオーシャンが勝ったら大穴だろう。

いいなと思ったら応援しよう!