写真家・薄井一議は、昭和の「視覚を奮い立たせる色」から我武者羅に生き抜く力を見出しながら今日を生きる。
どもっ!トモです。
自分、トーキョー生まれの新宿育ちです。そう言うとたまに羨ましがられることもあるんだけど、実際は良い思い出なんてそれほどない。
1980年代初頭、高田馬場と新大久保のあいだにあるマンモス都営住宅群で生まれた自分は、多国籍な子どもが集う新宿区の小学校に通った。といってもいわゆるインターではなく普通の公立だったんだけど、歌舞伎町から職安通り一帯をねぐらとする様々な人種の同級生、彼らが信仰する色んな国の宗教、あるいは極道の親分の子息がクラスメイトにいるような環境