【勤怠管理はXXがすべてです?】もうIPOも怖くない!勤怠管理ツール選定方法を現場プロたちに聞いてきた。
私が所属するhokanは、保険業界特化型SaaS開発3期目10人程度のスタートアップ。
最近打刻ツールを刷新したり、HR系の運用を改善しました。
打刻ツールっていろいろあるし、連携業務もツールもユーザーの種類も多い。
みんな何を基準にツール選定してるのか気になったので
勤怠管理ツール、結局何を基準に選べばいい?
を聞いてきました。そのイベントがこちら。
勤怠管理ツールの選定ポイントは?
打刻にまつわるあれこれで重要なことは
①実態に基づいた打刻をしてもらい
②時間外労働、有給休暇取得などの管理をして
③報酬・手当てをきちんと支払う
ができているか証明できるということ。
これでいうと今リリースされている打刻ツールではほとんど問題がない。
ポイントは、従業員が簡単に使えること。
スマホで簡単に打刻ができるとか、slack連携しているとか(WFさえできれば最高)、UIがとびきり優れているとか。
社内ユーザーが億劫がってしまったり問い合わせが増えることは避けるべき。毎日打刻してもらえないことには話にならないんで。
それだけでIPOに耐えられるの?
IPO準備で課題になりがちなのが労務部分だとよく言われます。だから労務が今から備えておくべきことってなんだろうって担当者はみんな気になりますよね。
IPO準備で求められることは
▶コンプライアンス遵守の管理体制がある
▶管理体制を判断できるエビデンスがある
ということ。
労務のコンプライアンスとは前述の
①実態に基づいた打刻をしてもらい
②時間外労働、有給休暇取得などの管理をして
③報酬・手当てをきちんと支払う
ということ。
(他にも就業規則や各種協定、健康診断とかもあるけどどれも法律を守るということ)
実態に即した勤務時間を毎日打刻できていればツールとしては何ら問題はないんです。
結局、何すればいいの?
勤怠は、導入のタイミングで設計をある程度しても、勤怠パターンなど内容が変わりやすいので設計の意味があまりありません。
「本当にいた時間」との乖離がない運用をすることが大事になってきます。
そのために何をしなければならないかというと、
-週1回は打刻/申請状況をチェックして実態に即した履歴を残す
-勤務終了後だらだら会社に残さない など。
社内のサービス残業を黙認したり、勤務時間の集計を30分まるめ切捨てにしたりは気を付けたほうがよいです。
従業員に有利な条件の場合は労基は何も言わない。報酬を多く支払う分には問題なく、コストとの兼ね合いで運用でしっかりカバーできるかどうか。
ツールに機能があるから使わないといけないと思い込んでしまい、機能に合わせた管理をしてしまうということは起こりがち。
本質的に、何を目的に何を管理したいのか、それをどう現場で運用していくのかを考えるようにしたいですね。
その他のお話。
フレックスやリモート勤務の場合の勤怠って?
フレックスやリモートの際の打刻ルールに頭を悩ませてしまう場合は、日本の労働基準法を一旦忘れて何のために導入するかを考えてみましょう。
働きやすくするため?
パフォーマンス評価をするため?
hokanではフルフレックス制度を導入しています。詳細ぜひこちらで。
PCログは取らなくて大丈夫!
PCログを取らないといけなくなるときは訴訟レベルになっているとき。
明らかに長時間労働なのに、打刻時間と乖離があって疑われていたり告発があるような場合は、PCログや退勤時間、監視カメラなど段階を追って確認されることになるそうです。普通に打刻できている場合は客観的記録となりPCログは必要ありません。
工数管理はいつからすべき?
そもそも工数管理は会計処理をするために必要なものです。工数管理をきっちりしようと思うと労働時間と連動してくるので管理のための管理をしてしまいますが、本質はそうではありません。会計上必要な場合以外は基本的には不要です。
工数管理ツールはたくさんあるけど、スプレッドシートでも十分。プロジェクトごとに「何時間」とか「何%」という数字が客観的に記録できれば問題ありません。IPO準備の監査で指摘をされてからより細かく改善して間に合うそうです。
労務は
制度はシンプルに細かいことは目をつぶり
高めの報酬が払えるビジネスモデルと
効率的な運用を。
管理のための管理をしてしまって運用コストを上げないようにすることが大事です。
最後になり恐縮ですが、
乙津さん、武内さん、杉野さん、ありがとうございました!
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