ブルックリンのアパートに小説が降りてきた話
ニューヨークに住んでいた時、突然ものすごい衝動に襲われたことがある。
「小説を書きたい!!!」
もうそれは、衝動としか言いようのないエネルギーで、とてつもない圧力のような感覚だった。
しょうがなく私はパソコンに向かい、人生で初めての小説を書き始めた。
なんのこっちゃかわからない。書いたこともなければ、書きたいと願ったこともない、「小説」。
だけどその衝動はとどまることを知らず、三日三晩続いた。
ほぼ寝食を忘れたかのように、書いて書いて書きまくった。
言葉があとをついて流れてきて、情景は流れ、登場人物も勝手にしゃべっていた。
そして、勝手にエンディングを迎え、物語は終わった。
…。
小説を書きたい衝動は、書き終えた3日間が終わった途端、ぱたりと消えていったので、そのあと読み返すこともなく、放置していたのだが、
とある時に、友達にそんな話をする機会があった。
「そういえば、ブルックリンにいたときに、急に小説が降りてきたんよねー。」と私。
友人「え、読みたい!」
私「なんか恥ずかしいなあ。まあでもせっかくだから読んでみて。」
ということで、送ったところ、その友人はとても気に入ってくれたらしく、興奮して返信をくれた。
そんな感想に勇気をもらって、いつか皆さんにも発表したいなあ、と思っていた、この、たぶん人生で最初で最後の短編小説を、
せっかくなのでこちらのnoteで発表することにしました。
そんなに長くないので、さらっと読めると思います。
今考えても謎の、ブルックリンのアパートにかたまりでどーんと降りてきたこちらの短編小説。
なんとなく、ニューヨークにはたくさんいそうな”小説家のスピリット”が、私を通して表現したかったのかなあと、笑、思っています。
私の歌詞に対する想いと共通している部分は、
未完了の過去の想いを、人は知らず知らずのうちに抱えているものだから、
それを何らかの形で終わらせるのはとても大事だ、と思っているところ。
そんな想いを小説にした、
浄化の物語です。
もし良かったら、読んでみてね。
(明日アップします!)