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旅立ちの朝に

20年ほど前、森山直太朗の「旅立ちの朝」という曲があった。私はそれがとても好きだった。

小田急線の早朝が、よく似合う。

終わらない仕事を片付けるのに必死になり、始発に乗るために家を出ていた頃などは、よく聴いていた。

世界中の人が寝静まっていて、自分だけが起きているような錯覚。空はまだ暗くて、カラスの声が遠くで聞こえる。

不安と、神聖さみたいなものが入り混じった気分。自分と、世界の時間軸がずれていて、私はひとり、旅立つのだ。

早朝や深夜、ひとり静かに旅に出る時には聴いて欲しい。

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