インタビュー企画『#Eぐみに会いにいく。』
今年の1月から、高校の同級生へのインタビュー企画『#Eぐみに会いにいく。』を開始した。これまで8人へのインタビューを実施し、先日7人目の記事を公開した。今さらではあるが、この企画の想定読者について話がしたい。
インタビュー対象は、高校の3年間を共に過ごした仲間たち。インタビューの中では、「あのころ」のことはもちろん、現在のことや、現在に至るまでの経緯についても話をしている。人生のターニングポイントで、何を思い、どんな決断をして今に至るのか。「出来事」だけではなく、「考え方」についても話をきくようにしている。私が記事を書くことで、「卒業から20年後の卒業文集」のようなものができれば良いと思っている。
その点で言えば、『#Eぐみに会いにいく。』の想定読者は高校で同じクラスだった仲間たちや担任の先生ということになるが、この企画を開始した時の私の心境からすると、実は少し違う。10代、20代、30代……どの年代にもそれぞれの悩みがあるけれど、40代へさしかかる時期というのは、立場や心境の変化がことのほか大きい気がする。それは私の体感でもあるし、周りの同僚を見ていて感じることでもある。仕事だけではなく、自分自身や親の健康、その他の家族にまつわる出来事を含めてだ。
そのような変化やそれに伴う悩みを持つ中で、同世代の人たちはどのような気持ちで生きているのだろうか? そんな問いが、私の中に浮かんだ。最近は特にコロナ禍ということもあり、勤め先の同期と食事に行くことも出来なかった。自分が抱いている心の中のモヤモヤについて、誰かと話がしたい。人生の先輩たちに聞くこともできるのだろうけれど、ここはやはり、同じ時代に生きている同じ世代の人に聞いてみたい。
同世代と考えを共有することが、自分の視野を広げ、救いになってくれるのではと私は考えた。そしてそれはきっと私だけではなく、多くの同世代に響くのではないだろうか。だから想定読者は、「Eぐみのみんな」よりももっと広い、「同世代のみんな」なのだ。
そんなわけで、走り始めた企画『#Eぐみに会いにいく。』だが、想定読者を「同世代のみんな」にしている割には、同世代に届くような活動を全くしていないことに気がついた。せいぜい自分のXで取り上げているくらいだが、フォロワー数の少ない私では、読者の数もたかが知れている。このままでは名ばかりの「企画」になりかねない。
もうすぐ年末。8本目の記事を年内には公開したい。そして来年になれば『#Eぐみに会いにいく。』は2年目に突入する。必要なのは、「思いつき」のその先の、継続的な波及を考えること。ひとりよがりではなく、多くの人を巻き込んで進んでいくこと。来年の『#Eぐみに会いにいく。』では、それらを追求していきたい。