安心感と無常感
最近、「これは絶対正しい」とか「これは世間共通の判断基準」というような既成概念が著しく崩れてきている気がします。
著しい気候変動、日本においては超高齢化や人口減少などにより、今まで絶対安心と思っていたものが、根底から覆されるようになってきたからかもしれません。
まぁ、よく考えたら、私たちが盤石と思っている地面だって、ドロドロのマントルの上に乗っかってる板みたいなものだし、もっといえば、地球だって宇宙に浮いていて、しかも動いてるんだから絶対動かない、寄りかかって安心というものでは無いということですよね。
そう思うと「無常」って新しいなと思います。常ならぬもの、いつも動いていて、ひと所に無い、という移ろいこそが、生命の根源的な性質で、文化の正体のような気がします。
安心感は「不動のもの」からではなく、本当は「無常」からくるものなのかもしれません。
お互いにバランスを取り合って、美しい曲をどう演奏するか。その美しい曲も決して同じ曲ではなく、その時々で変わっていく即興的な音楽なのだろうと思います。
余談ですが近頃では、人の細胞が音を出し合っているという研究結果も出ているそうです。しかも可聴領域の音だそうです。
これから奏でられる音楽はどんなものなのでしょう。耳を澄ませば、新しい音楽が身体の中から生まれてくるのが聴こえるのかもしれません。