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大腸検査前、腸を空っぽにするには?〜カナダ編

こんにちは。

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たった1度の人生を幸せに暮らすために
カナダ人夫とのカナダ生活を満喫中。

カナダ在住薬剤師の卵、Tomokoです。

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大腸検査のことを、英語ではColonoscopyと言います。腸のことをColonと言い、見る機械のことをScopeと言うので、腸を見る検査である大腸検査をColono-scopyと言います。

そして、大腸検査をする時にしなければいけない事は、腸の様子がよく見えるようにするため、腸を空っぽにすることです。

今回は、知り合いで大腸検査をした方がいて、その時に使用していた下剤を見せてもらうことができたので、それをもとに使用方法と薬について考えていきます。

1.大腸検査で使う薬は自分で購入!?

日本では、医師から処方してもらい、病院で処方薬として大腸検査用の薬をもらうと思いますが、カナダでは少し違うようです。

カナダでは、調剤薬局で購入するそうです。購入時に一緒にいたわけではないので、Over the counter(OTC)なのか、Behind the counter (BTC)なのかは分かりませんが、多分ScheduleⅡのBTCと思われます。これはかな〜り強い下剤なので、医療従事者の指導の下で使用することがとても重要だからです。

2.大腸検査を受ける上で知っておかなければいけないことは?

各州のHealth Careシステムで、しっかりとマニュアルが準備されています。また、大腸検査を受ける際は必ずPhysician 医師の指示の下で行われるので、医療従事者の説明をよく聞いた上で準備をして下さい。

日常から飲んでいる薬や、サプリメントがあれば必ず申告をして、検査中のリスクを減らしましょう。

3.検査5日前からの準備

5日前には、もしも鉄剤を飲んでいる場合は、ストップします。

4日前から2日前までは、低食物繊維食を食べるようにします。
1日前には、朝食は軽く、その後からは固形物の摂取は禁止です。

色のついた飲み物(牛乳などの白い飲み物や赤・青・紫などの飲み物)やアルコール類は禁止です。透明な色の飲み物は飲んでOK

検査4日前から制限される食べるものの例はこちら。
Whole grain bread/past 全粒粉パンやパスタ、Whole grain cereals 全粒粉シリアル、Brown rice 玄米、Raw生の Fruits フルーツやvegetables 野菜、nuts ナッツ類やSeeds 種子類、Chips ポテトチップス, popcorn ポップコーン, coconut ココナッツ, Jams ジャム, saucesソース .....など、固形物で消化に時間がかかるもの。

4.検査1日前:2時

検査5日前までに購入しなければいけないリストにあるのが、Bi-PegLyte®という下剤キットです。

Bi-PegLyte®
パウチ×2
Polyethylen Glycol 3350(PEG)
ーSodium Sulphate
ーSodium Bicarbonate
ーSodium Chloride
ーPotassium Chloride
錠剤×3錠
Bisacodyl 
(薬の説明については最後にあります)

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アルバータ州のマニュアルだと、
午前中にPEG33350+Electrolytesのパッケージ1つを1Lに溶かして、冷蔵庫で冷やして午後8時に飲むための準備をします。

午後2時にBisacodyl ビサコジル、黄色い小さなタブレット錠3つを飲みます。

また、小さな錠剤なので大丈夫かと思いますが、注意したいのは、かじったり割ったりしないこと。腸で働くように作られている薬なのですが、もし成分が腸の前の胃などに作用してしまうと、吐き気や胃の痛みなどが起こる可能性があるので注意が必要です。

5.検査1日前:20時

8時になったら、準備していたPEG3350+Electolyteを1Lに溶かして冷蔵庫で冷やしておいたものを10-15分間置きにグラス1杯ずつ、1Lが全部なくなるまで飲みます。全部終わったら、次の日用に新しいものを準備します。(同じ様に1Lに溶かして冷蔵庫へ)

これは、かなり強い作用の薬なので、夕方に飲んだBisacodylとの作用も合わさって、トイレに頻繁に行くことになると思います。準備が必要です。

6.検査当日:検査施設に来てくださいと言われている5時間前

前日の夜に準備していたPEG3350+Electolyteを1Lに溶かして冷蔵庫で冷やしておいたものを前日と同様に、10-15分間置きにグラス1杯ずつ、1Lが全部なくなるまで飲みます。

7.検査当日:検査施設に来てくださいと言われている2時間前

この時点で、飲み物が制限されます。

8.検査

検査は、私が受けたわけではないので詳しくは分かりませんが、検査後は、検査中に使用する薬のせいで眠くなったり、ぼーっとしたりする可能性があり危険なので、車を運転したりすることは禁止されるため、誰かに迎えに来てもらったりする必要があります。

・Bisacodylとは?

ビサコジルは、日本でもOTC薬の下剤としてある刺激性下剤;Stimulant laxativeです。腸の粘膜などを直接刺激してあげることで、蠕動運動(腸の動き)を活発にして排便を促す薬です。

医療用では、坐薬;suppositoryとして処方されます。検査用の際や、OTCの薬では口から;経口(Orally)です。私は使ったことがありませんが、パッケージにも記載があるように、これはDelayed release tablets,つまり作用が遅く、即効性ではないので、作用がマイルドで、すぐに下痢ということはないと思われます。

・PEG3350とは?

PEG3350ポリエチレングリコール3350という下剤で、浸透圧効果 Osmoticを利用した下剤 laxacive です。腸の中の水分を増やして、便中の水分量を増やして便の量を増やして排便を促すといった作用を持ちます。

日本では、あまり使われていないようですが、処方薬としてモビコール®Movicol®という薬(内用剤)が、同様にPEG3350と電解質を配合した薬で、慢性便秘などのに有効であるとされているようです。

参考
Alberta Health Careでの大腸検査準備のマニュアル
Bisacodylについて
モビコール配合内用薬の開発経緯


*この記事は、私が日々勉強する中で得ている知識を元に書いています。事実に基づいた作成を心がけているつもりですが、一部で間違いがあったりする可能性もあります。ご了承下さい。


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