心電図ECGから頻脈・徐脈まで
こんにちは。
夢を諦めずに
たった1度の人生を幸せに暮らすために
カナダでの第2のキャリアを歩むために奮闘中
カナダ在住薬剤師の卵、Tomokoです。
プロフィール⇒こちら
==================================
今日は、日本語だったらすぐ分かるのに、英語で勉強するとどっちがどっちだか、ごちゃごちゃになってしまう、Tachycardia とBradycardiaについて勉強します。
日本語では、Tachycardiaは頻脈、Bradycardiaは徐脈と言います。
日本で勉強している時は、これらがごちゃごちゃになることなんてありませんでした。それぞれの漢字に意味があるから、分かりやすいですよね!でも、英語だとごちゃごちゃになってしまうんです。私だけかも....?!なんて思いますが、復習がてらしっかりと学びなおします!
1. 語源:Medical terminologyから考える!
Cardは、heart:心臓を表します。なので、"Card"が接頭辞または接尾辞となった用語は、心臓について示していることが分かります。代表例を挙げると、Card-iologyとか、Myo-card-ia、Card-iovascularなどがあります。
Tachyは、fast:早いを表します。
"Tachy"に"Card"を接尾辞として加えると、"Tachy-card"は心臓が早いということが分かります。これに、state:状態を示す”-ia”がつくと、"Tachy-card-ia"頻脈の状態が出来上がります。
Bradyは、slow:遅いを表します。
"Brady"に"Card"を接尾辞として加えると、"Brady-card"は心臓が遅いということが分かります。これに、state:状態を示す”-ia”がつくと、"Brady-card-ia"徐脈の状態が出来上がります。
2.それぞれのECG心電図から分かること
薬学部在学中の実習で、実際に12肢からの心電図をとることがありました。
実際に心臓の働きが分かるグラフとして出てくるので、分かりやすいですが、それぞれのピークの意味を知ることは件数を重ねなければなかなか読むのは難しいと思います。よく、副作用などでQT延長とかって出てくるのですが、実際にどういう事が起こっているのかを理解することは重要でありながらも難しいです。
P wave:P波、QRS wave:QRS波、T wave:T波が代表的な刺激伝導系です。
P waveが始まる時には、刺激がSinus node (SA node) 洞房結節に発生しています。その刺激がAtrioventricular node (AV node)房室結節に伝わり、Atrial 心房全体が contarct 収縮(Depolarization 脱分極)します。
その後、刺激がVentricular 心室へと移ります。Q wave の始めは、刺激はVentricular 心室に到達し、bundle of His ヒス束⇒Purkinje fibers プルキンエ繊維へと渡り、Ventricular 心室全体が contract 収縮 (Depolarization 脱分極)します。
その後、心室興奮は消退(Repolarization 再分極)し、一時休息モードに入ります。
3.徐脈と頻脈のECGは?
薬剤師はあまり見る機会がないであろうECG(循環器担当であれば違うのでしょうが...)ですが、私は何か起こっているのかを目で見て確認しておきたいタイプなので、図があると頭に入りやすいです。とういことで、復習。
1番上:健常人のECG
2番目:Tachycardia 頻脈のECG
薬剤師として知っておきたいのは、どの薬がBradycardia徐脈を引き起こすか。これを勉強していてごちゃごちゃになっていました。
代表的なものとして、まず、α1 blockerがあります。これは血圧を下げる薬として使われることがあるZosin Family (Prazosin プラゾシン, Terazosin テラゾシン, Doxazosin ドキサゾシンなど)がありますが、α1受容体は主に血管に分布。
次に、Calcium-channel blocker 。CCBと略されることのあるこちらですが、Dihydropyridine (DHP) ジヒドロピリジン系 (Nifedipine ニフェジピン、Nicardipine ニカルジピンなど)は他剤に比較して、一般に脂溶性が高いため血管平滑筋細胞へ広汎に分布する。血圧低下によって反射的に交感神経終末からNAが過剰放出されることで、心拍数が増加することで反射性頻脈が起こる。
3番目:Bradycardia 徐脈のECG
代表的なのは、β blocker。β1 receptor は心筋、β2受容体は気管支(喘息やCOPD)なに存在する受容体ですが、よく使われるMetprolol メトプロロール、Atenolol アテノロール、Bisoprolol ビソプロロールなどは、注意が必要。
【雑談】
勉強×娯楽のため、自由時間には医療系ドラマを見ています。今みているのは、New Amsterdamというドラマです。最近カナダのNetflixで見れるようになって、いつも上位ランキングにあります。気楽に見れながら、Emergency Department (ED)の場面などで 医療単語もたくさん出てくるので、勉強になります。
この前のエピソードでは、TachycardiaのことをED doctorが『Tachy』と呼んでいました。なるほどね〜と思って見ていました。
まだまだ道は長いですが、コツコツと続けていきます。
参考
・Medicalterminology dictionary
・刺激伝導系について
・降圧薬のくすりについて
*この記事は、私が日々勉強する中で得ている知識を元に書いています。事実に基づいた作成を心がけているつもりですが、自己判断にて読んでください。