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成功法則に反したことをやってみた①

心理学を勉強していたときに、うまくいく法則として言われてたのが、
「やりたくないことをやめて、やりたいことをやる」

わがままで「やりたくない」と言う人に対してでなくて、ふだん人に気を遣って、人の目を気を気にしたり、人から何て言われるかを気にして行動してしまう人に向けての言葉だ。

私は今回、やりたくないことをしたのに、うまくいった。
というか、学びが多かった
自分に必要なことだったというお話。

私は今年度、所属している団体で、リーダー職を引き受けた。
自労自治で成り立っている任意団体なので、係や役目を引き受けるというのはボランティアに近い。


PTAの役でも、任意団体の係でも、何かしなければいけないのならするというのが私。積極的にしたい役や係なんてない。でも、義務と言われることには皆がしてるならしないとなと思う。

所属している団体でも毎年、「何の係がしたい?」と聞かれると、
「したい係なんてないけどなぁ。平会員とかじゃあかんの?」と心の中で思ってたけど、周りは皆さん、自分の親くらい年上。そんなこと言えない。

何かの係や役割、仕事を引き受けるには、覚悟がいる。
それを自分でちゃんとできる覚悟。途中で投げ出したり、人に頼んだりすることなく、自分でやり通せる自信がなければ引き受けられない。
(もちろん、介護や病気などどうしても無理な事情ができた場合は別だけど。)

私は正社員で給料が発生する仕事でも、ボランティアで無償でも、同じくらい真剣にやる。エネルギーを注ぐ。いや、注いでしまう。
だから、コミットしないとできない。


元々の性格もあるけど、それはむしろ会社で働いていた時の経験からそう考えるところがある。
私がこれまで働いた会社(と言っても2社だが)では、自分のことは自分でしてという線引きがはっきりしていた。

私は会社というものは、会社の利益となることのために動くところだから、それに向けては協力するものと思っていた。

でも会社にいる方が、協力はなかった。
皆、自分のことで精一杯だった。


新卒で働いた会社で、新しいシステムを入れることになった時のこと。
社員みんなに、仕事上で改善したいことはないか聞かれた。システム上、盛り込めることもあるので、教えてほしいと。

私は経理部だったのだけど、貿易部の人の机の下に大量の書類が常にあった。20年以上も前のことなのでどう言ったかは忘れたけど、入力したら、整理がつくのでは、というようなことを言った。

そうしたら、「学生じゃないんだから、人のことに口を出さないで」と貿易部の長が言った。

私には直接関係ないし、迷惑をかけられてるとかはないけど、その人がすっきりしたらいいのではと思って言ったことだった。

「学生じゃないんだから」という言葉に、
人のことを考えたり協力すること=学生がすること、
社会人=自分の仕事の範囲だけするもの、
という観念を植え付けられた。

その部署の長のスタンスは、自分の仕事の範囲はここからここまでなので、そこをすればいい。自分のところはするけど、人のところはしないし、逆に口も出されたくない、という感じだった。

今思うと、相手からしたら、他の部署の人間に、自分の部署のことに口出しされたくないと思ったんだろう。私は会社全体がすっきり回っていけばと思っただけなんだけど、ダメ出しされたような気がしたのかもしれない。(そこは私も若かったから、こう言ったら人がどう思うか、察する能力はなかったかもしれない。)


社会人になって勤めた2社目の会社でも、仕事は自分の範囲はするけど、それ以上はしないという線引きがはっきりした会社だった。人数が少ないこともあって、人の手助けをするという余裕はなかった。

たとえば、コピー機のインクが切れたとしたら、みんな自分の仕事の手を止めなくないから、誰かが換えるのを待っているという感じだった。

私は営業だったけど、営業も個人個人で動く。
自分で企画提案して、自分でオーダー取って、自分で注文して、納期や品質のフォローも営業がして、途中からは売上入力までさせられた。(それは事務方がすることでしょう、と思いながら。)営業なのに、洗濯ネームを作るとか(アパレルにいました)細かい作業も自分、クレーム処理も自分。それこそアシスタントをつけてほしいと思ってた。営業はみんな自分のことで手一杯だった。

でも、社長に「みんなが個人商店みたいじゃないか。田中商店、山田商店、金田商店、こういうのじゃダメだ。協力できるところは協力しろ。」みたいに言われた。こちらからしたら、そういう仕組みをつくってくれよ、と思ってましたが、社長は会社を立ち上げて少人数で動いてた時の仕組みから、編成し直せずにずっといた状態。

勇気を出して、社長に「この仕事内容だと、アシスタントがほしい」と言ったこともあった。でも、社長に「○○くん(私の苗字)は、仕事するのにアシスタントがいるのか」という言い方をみんなの前でする。営業によって繁忙期は違ってたから、新しく雇わなくても、せめていま手が空いてる人を回してほしいと言っても、取り合わない。意見を言うということも、生意気というようなスタンスだったので、意見も言えなくなった。

(実際、あとから入社した大きな商社から来た人は、「この仕事内容を1人でやるんですか?」と言っていた。大きな会社だと分業していた内容だったのだろう。)


会社で働いてる方が、協力って得られにくかった。
自分の範囲はするけど、人のことはしない、というスタンスだった。

長くなったので、に続く。

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