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ラムちゃんは可愛いだけじゃない⋆「春紛い feat. アユニ・D, ニト」

動画は『うる星やつら』ED☆MAISONdes「春紛い feat. アユニ・D, ニト」。

MAISONdes -メゾン・デ- (maisondes-6half.com) の公式動画もとても可愛いのですが、アニメのクレジット動画がとても好きなので、こちらを載せたいと思いました。

『うる星やつら』は1978年から連載され、テレビアニメにもなった高橋留美子の作品。日本中が知っているアニメではないかと思いますが、わけのわからない宇宙人や存在がいっぱい出てくる『うる星やつら』は本当にユニークな世界観。

2022年から4シリーズでリメイクバージョンがTVアニメ化されています。

ず~っと押しかけ女房みたいなラムちゃんが諸星あたるを追いかけて、「ダーリン、好き、好き」と言ってるだけのような話に見えて、高橋留美子の描く女性は実はとても懐が大きいと私は感じています。

それを感じるエピソードはいくつもあると思うのですが、中でも、あたるに密かに恋心を持ったまま不治の病で亡くなった少女が、幽霊になって最後の願いとして、あたるとデートをするというエピソード(タイトル「最後のデート」)。

可愛い女の子には目がないあたるは、幽霊であっても喜んでデートをするのですが(ある意味あたるも懐が大きいな)、「あたるとこんなデートができたら成仏します」と言っている女の子に対して、ラムちゃんはそれをただ見守ります。その幽霊少女が無理あるお願いをしてきても、頑張ってその願いを叶えてあげる実は心根が優しいあたる。そんなあたるをラムちゃんは好きなんだなぁと、二人のデートを見守るラムちゃんを見ていると伝わってきます。

ラムちゃんだけでなく、高橋留美子作品の女性キャラクターは、実は結構懐が深く大きいのだと分かる描き方があります。人物描写が繊細。脇役も含め、すべてのキャラクターにおいて個性がしっかりと描かれています。それぞれのその性格が作品を通してブレがなく、どんなふざけた感じの作品でもキャラ設定がかなりしっかりしているところが、その人物がリアルに生きてきて作品が安定して面白いのだと思います。私は、ストーリーを優先させるがゆえに、作者の都合やストーリーの都合でキャラの性格が安定しないのは、「それはありえへんわ。」と気持ち悪く感じます。「ここでこういう風に言う人がこの場面でそれはしないし、それをそうするともう、その人はもう素敵じゃないわ(すべてが嘘くさく見えてくるから)」と、作品が一気に何か色あせていく(死んでいく?)気がします。『うる星やつら』はストーリーのふざけっぷりはすごいけれど、キャラの言動には最後までブレがないのに、人間関係が育まれてキャラの”成長”は感じさせらりたりと、繊細に描かれていることに尊敬します。ちゃんとその存在たちが生きているんだなと。

こちらはリメイク版『うる星やつら』のOP/ED動画です。可愛いです。


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