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豚肩ロースとあさりときのこのココット

自分でお店を始めたら必ずメニューに入れたいと思っていたのが、鋳鉄製のココット鍋を使った蒸し焼き料理。

ココットはよく煮込み料理につかうことのほうが多いだろうけど、ぼくは断然この鍋ひとつで完成する、蒸し焼きの料理で塊の肉を調理するのが憧れでした。

熱伝導率に優れるこの鍋はじっくりコトコト、とか、弱火で長時間にもってこいで、なおかつ出来上がったその料理は鍋ごとテーブルへ、という洗い物の手間も省ける優れもの。

見た目と機能を兼ね備えたと言うのはまさにこの鍋のことだろう。

一方、家庭では登場回数は意外と少ない。

高級鍋だけど、このなべはまず重い。

家庭の小さなキッチンでは少ない火口にかかる鍋やフライパンを入れ替えながら料理することはよくあるけど、このココット鍋は鉄の塊だから片手でひょいとはいかない。

もうひとつ、家庭に見合ったサイズを買ってないことが多いと思います。プレゼントなどに贈り贈られする一品でもあるけど、自宅に合うかどうかまでは考慮されていないことの方が多い。大きいとさらに重いのは説明する必要はないだろう。

適切なサイズ選びは鍋内の温度や水分が適量になるわけで、料理の腕も上がるはずなので気にするべきポイントですね。ぼくは直径18〜22センチのものを使います。2〜4人前はいつもこのサイズで充分ですね。

そんなココット鍋にぼくが適していると特に思うのは、白身の肉、鶏や豚肉をかたまりで調理すること。

しっとりと仕上がり、調理過程で溢れてくる旨味も余さず鍋ひとつに閉じ込められる。同時に野菜も蒸し焼きにすれば時短かつ豪華な一品の完成です。

今回の記事は以前料理教室で紹介した事もある、家庭向けアレンジでもあるんですが、豚肉のような出汁感の出にくい素材にアサリという旨味たっぷり素材を掛け合わせた西洋料理の醍醐味みたいな料理です。

豚肉の旨味と脂にあさりの旨味と塩味、ミネラルを足し、きのこの旨味もあわせて、まさに鍋の中で渾然一体となるココット料理の醍醐味が味わえる一品をアサリの砂抜きやきのこの処理もふくめて紹介したいと思います。

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