牛ほほ肉の黒ビール煮込み
十数年ずっとつくりつづけている料理です。
コクがあってホロっとやわらかく箸でも食べることができるナイフいらず。
ベースになっているのは北フランスの地方料理「カルボナード」。
よくある赤ワイン煮込みとは違う煮込み料理がつくりたくて、記憶と文献をあさって試作をして今のレシピに落ち着きました。
お店開店した当時はビストロが同時に何件もオープンした時期で、敵対していたわけじゃないけれど負けたくはない、みたいな精神で少し周りと違うことをって思い、牛の煮込みといえば赤ワインというところを、黒ビール煮込みにしぼって提供することにしました。
当時はSNSもない時代で、グルメ雑誌が主な広告代わりでしたが、その特集でこの料理が取り上げられて、それから3ヶ月位はこればっかり作っていたような。。。
赤ワイン煮込みも確かに美味しいんですが、ワインの酸味は時に慣れていないお客様には刺激にしかならないこともあります。
この黒ビール煮込みは炒めた玉ねぎが味のベースにあって酸味の要素は限りなく少なく、甘辛く、日本人の好きな味にしたてていて、白いご飯がほしいなぁっていういお客様もちらほら。
だからといって、ワインに合わないわけではなく、むしろそちらも好相性をみせてくれます。
そうそう、牛肉はほほ肉でなくてもよいですし、豚肉でつくっても美味しく出来上がりますよ。
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