結婚式と家族と障害とデザインの可能性について
こんにちわ!GWも残すところ2日。
今日は、いつもと変わって家族ネタを書いていきます。
先日5月1日が結婚記念日で結婚してから2年目となりました。
結婚式は少し遅れて5月に挙げたので、今月でちょうど1年となります。
結婚式の振り返りをまとめたくなってきた
来週には親友の結婚式があったり、GWに結婚式場で1周年の食事をしに行くことになっていたりと、結婚式のことが懐かしくなってきた今日この頃。
自分たちの結婚式のことなんて誰も興味ないと思いますが、言語化して残しておきたいと個人的に思うところもあるので、noteにまとめてみました。
これから結婚式を挙げる人たち(特に特別のニーズをもつ人を招待する方々)にとって、何かしら参考になると良いなと思っています!
かなり長い文章になってしまったので、先に僕が結婚式から学んだことを3つ要約して書いておきます。
①準備でケンカしたら「誰のための結婚式なのか?」に立ち返ること②個別のニーズからヒントを得て、参加者全員が居心地良いと感じられる場をデザインすること③デザインの力で障害を乗り越えることができる
この3つについて詳しく書いていきます。
**①準備でケンカしたら「誰のための結婚式なのか?」に立ち返ること
**
まず、大抵の男性は結婚式をやりたい!という積極性をもつ人は少ないはず。自分もその一人でした。
そして、6割くらいの夫婦は結婚式やる・やらない問題で揉めた経験があるのではないでしょうか?
自分たちもたくさん揉めました(自分がやりたくないと駄々をこねていたので)
でもやることにしました!!
それはなぜか?
結婚式は自分たちのためではなくて、家族や友人のためにやるものだから。
最初に自分たちの家族事情について。
妻の兄と弟の2人は知的に障害をもっています。
兄はかなり多動です(多動力に自信がある自分より動きます)
なので、家族で飛行機に乗る、宿泊するとなると大変なのです。
大分県に暮らす妻の家族にとって、何か大きなイベントがないと家族で東京にくる機会はありません。
何か大きなイベント=結婚式です。
ということで、結婚式を家族全員旅行の場にしたいね!と二人で話し合い、自分も納得して結婚式をやることが決定したのです。
準備を進める中で、当然ケンカっぽいことは数多くありました。
でも、ぶつかった時にいつも立ち戻るのは
なんで結婚式をやるんだっけ?
誰のための結婚式をやるんだっけ?
この2つの問いです。
一生に一度かもしれない、家族全員が東京に集まり、自分たちが大切にする友人やお世話になった人たちと交流する場をつくること。
誰のために、何のために?にを最初に明確にして、そこに立ち戻ること。
これは全てのプロジェクトを成功させるための共通する原則。
結婚式準備でケンカしてしまっている人、そもそものやるorやらないで揉めている方々へ
準備でケンカしたら「誰のための結婚式なのか?」に立ち返ること
僕たちは、この原点を大切にできて良かったと思っています。
**②個別のニーズからヒントを得て、参加者全員が居心地良いと感じられる場をデザインすること
**
僕たちの結婚式は、二人の多動力ある兄弟が参加すること前提に準備が進みました。
多動力のある二人が楽しめて、家族も気を使わずに過ごせる場にしたいと思っていました。
でも、結婚式に参加する人は他にもたくさんいます。
僕たち二人がテーマとしてのは、兄弟二人のためのデザインではなくて、二人を起点に参加者全員が楽しめる場のデザインをすること。
ここでキーワードとしたのが、インクルーシブデザインです。
**インクルーシブデザイン **インクルーシブ=包摂という意味。高齢者や障害のある人など、これまでデザインのメインターゲットから排除されてきた特別なニーズを抱えたユーザー(以下:リードユーザー)をデザインプロセスに巻き込んでいくデザインの方法。個別のニーズに応えることではなく、個別のニーズから多様な視点を得た上で、包括的なデザインを目指す
最後にある、個別のニーズに応えることではなく、個別のニーズから多様な視点を得た上で、包括的なデザインを目指すがポイント。
誰かのため”だけ”のデザインではなくて、参加する人全員が居心地の良い場を考えること。
このテーマを実現することを目標に結婚式の準備を進めていきました。
※なんと、結婚式場のプランナーの方もインクルーシブデザインの本を読んでくださっていました!!
図で一連の流れを整理するとこのような形。インクルーシブデザインの作法であるリードユーザーとの「共創」を一番意識しています。
結果的に、兄弟とご家族が全く気を使わずに過ごせる、逆に障害のある兄弟がいることで、参加者全員が気を張らず、自然に過ごせる場をつくることができたと思っています。
特別なニーズがある人を結婚式に招こうとしている方々へ
その人の「ため」という視点ではなく、個別のニーズからヒントを得て、参加者全員が居心地良いと感じられる場をデザインすること
何か迷ったらインクルーシブデザインの発想を思い出してもらえると、新しい解決策が見えてくるかもしれません。
デザインの力で障害を乗り越えることができる
最後に記録しておきたいのは、デザインの力で「障害」は乗り越えることができるということ。
これは結婚式に特別なニーズのある兄弟二人に参列してもらい感じたことです。
結婚式をやった後に、障害のある兄弟が参加していたから大変だった・・・なんて微塵にも感じていません。
逆に、ユニークは二人の兄弟がいたからこそ、理想とする「参加者全員が日常の延長のように楽しめる場」をつくることができたと思っています。
僕が結婚式から学んだのは、デザインは、障害や排除といった言葉を乗り越える力を持っているということ。
空間、場のデザインをしっかりやれば、障害なんて気にせずに、みんなが楽しめる場をつくることができる。
障害をその人個人の問題と捉えずに、環境の問題と捉えて、環境そのものをリデザインするという発想を持つこと。この発想があれば、もっとたくさんの人が生きやすい世の中になるはずだと思っています!
最近見つけたデザインの力で障害を乗り越える可能性を示している事例
結婚式で、何かしらの障害で悩んでいる方々へ
デザインの力で障害を乗り越えることができる
最後に
結婚式の場で、インクルーシブデザインを実践できたことは、僕たち夫婦にとって大きな経験でした。
いまのコラブルの活動にも繋がっています!
結婚式で経験したような、多様な人を巻き込み、時には巻き込まれながら、お互いの違いを笑い飛ばして、まあ色々あったけど楽しかったよね!という空気感のある社会になると良いなと僕は思っています。
脱線しながら色々と書きましたが、結婚式やって良かったです笑
式が終わって、翌日に空港へお見送りした時の写真。
ウェディングプランナーさんからしたら、僕たちの結婚式は一言で表すと「面倒」だったと思います。だから、一緒に悩みながら、アイデアを出し合いながら創りあげてくれたことには感謝の気持ちでいっぱいです!
ありがとうございました!鎌倉の萬屋はステキな場所であり、ステキなプランナーさんがいるのでオススメですよ!
これからもデザインがもつ可能性を追求して、特にインクルーシブデザインをキーワードに、研究・活動をしていきます!
2018/6/2インクルーシブデザインを主題にしたイベントやります!
6/2にインクルーシブデザインをテーマにしたイベントを開催します!多様な人が参加して共に創るデザインの可能性を探っていきたいと考えています。
ご興味ある方はぜひご参加ください!