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2021年5月を写真でふりかえる
やりたいこともやらなければいけないことも沢山ある。なぜかある。しかしそんな時は、この記事のように「どうでも良いこと」「極めて優先順位の低いこと」に手をつけたくなってしまうものである。なぜだろうか。全く強制されていない事柄ほど意欲を掻き立てるものだ。ならば毎月振り返れば良いのだが、それはそれで結局強制になってしまうのだろうか、そう上手くはいかないのがきっと人間というのものだろう。
さて今日から気温が一気に上がり、夏本番の雰囲気だ。今日は外作業を少しばかりしたのだが、汗がダラダラと頬をつたって流れ落ち、口に入って少ししょっぱく「あち〜なんじゃこれ〜あち〜」と言えるのも、この道東エリアでは束の間の楽しみだったりもする。明日からは30度を超えそうだ。さしずめ「嫌よ嫌よも好きのうち」といったところだろうか。ぼろぼろの網戸を閉じるのを忘れ、部屋の照明めがけて小さな蛾が入ってくるし、しまいにはPCディスプレイにとまりやがる。
それから夏になるとありがたいことに、一気に友人知人からの連絡も増え、ここ屈斜路湖が「観光地」であり「遊びの場」であることを再認識する。それはとても嬉しいことだ。話は夏に飛んでしまったわけだが、ぼちぼち5月でも振り返ってみるか。
【5月1週目】
友人が遊びにいきてくれた。いつもきてくれてばかり。自分は行く行く言ってて行けてない、行く行く詐欺者だ。
焼きなすが反則的な旨さだったことを思い出した。
春の植物たちが顔をだし、北国に春を告げた。上の写真は水芭蕉。ヒグマはこれを食い、この毒素を利用して「あえて」下痢を出し、冬眠していた腸内環境を整えるらしいからすごいもんだ。
バイケイソウの咲き始めは毒々しくも美しい。いや毒々しいから美しいのだろう。
エゾエンゴサク。顔だしたよ〜な感じがなんとも可愛らしい。
ホオジロ。まだ芽吹いていない木もある。
【5月2周目】
まず一番に咲く花。キタゴブシの花。芽吹き前の森に白が目立つ。今年は桜とほぼ同じタイミングだった。
さぁ一気に芽吹いてきたぞ。ここからは一気に緑が増える。そのスピード感が面白いんだ。大げさに言うなら朝と夕方で違う。森の生命力はすごい。
新芽の中、こそこそ飛び回るウグイス。
アオジ。
そしていよいよ桜が開花。マルハナバチが元気に飛び回る。
蝶も。
鳥も。
そして、人も。
【5月3週目】
たった1週間でこうなる。コゴミは一回食べれば十分だ。ありすぎる。
カツラの新芽はかわいい。ハートマークだ。
ケヤマハンノキの葉。この時期の新芽は全部美味しそうに見えるのは自分だけだろうか。
カイと湖へ。凪いた朝はいてもたってもいられまい。最高だ。
まだギリギリ桜も見れた。
葉桜だって美しい。このようにカヌーを湖に浮かべてのんびりと写真を撮ることができるのもこの時期の良いところだろうか。
緑が濃くなってきたぞ。
【5月4週目】
暖かな日も増え、湖は少しずつ賑わい始めた。凪の朝。波紋をつけるのは1艇のカヤックだけ。この人たち、さぞ気持ちよかったことだろう。
ついこの間顔を出したと思った蕗の薹。もう種まきか。
何を思ったか久しぶりに摩周湖周辺に行きたくなったのを覚えている。
家は近いが、あえて車中泊して朝夕夜全ての景色をダラッと見るのが楽しみだったりする。
しかし、こう、なんだろか、車で簡単にアクセス可能な場所の写真にはいまいち興奮しないことがハッキリと身体で理解できた。たまに行くのがいいんだろう。自分は。
キレイなんですけどね。何か、求めているものは別にあるらしい。
摩周湖の行き帰り。夕景とエゾシカが綺麗だった。
皆既月食。せっかくだからと赴いた。
今年もコイツを退治に行った。オニアザミだ。
家の前に鹿が現れて、カイがうるさかったけな。
すっかり雪も溶けてきた斜里岳。
この頃になると雲海もよくでる。
畑には霧が立ち込める。雲雀がよく鳴き、カッコウの声も聞こえた。いよいよ作付けの時だろうか。
こうして見ると5月は変化の月。北海道の春だ。月初には晩秋のように色の無かった山も、月末には緑一色。爆発的に緑が増える。日進月歩だ。しかし何をしていたのだろうか。近所の散歩ばかりだ。あぁそうだ。きっとWEBページのリニューアルやら何やらに頭がとっ散らかっていたのだろう。
淡々と日々は過ぎていく。だがその中に見落としてはもったいない自然の美しい変化がある。そのことに迷わされ魅せられた5月だったのではなかろうか。6月へ続く。