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11月を写真でふりかえる
この「ふりかえり」。それなりの作業を要する。まず、 一眼カメラで撮影した写真を見て選ぶ。続いてスマホ撮影した写真を見て選ぶ。1つのフォルダに日付順にまとめる。そしてゆっくりスクロールして眺める。するとそれぞれの写真をきっかけに、当時の記憶が鮮明に浮かび上がる。カレンダーやスケジュール帳をながめるだけでは、きっとこの感覚は得られないものだ。
ー写真を選び、記憶を起こし、言葉を乗せて、最後に今月の1枚として印象深い写真を表紙(サムネイル)として決めるー この過程がとても「いい時間」なのだ。
自分で言うのはまだ少し恥ずかしくもあるが、まがいなりにも写真やカメラを通して収入を得ている1人の駆け出し写真家として、このような「ただの記録のようななんでもない思い出写真」を、こうして世の中に発表する時点で、もしかしたらナンセンスなのかもしれないが、個人的にはこれも1つの「長期的写真作品」なのだと、そうぼんやり思っている。
さて、記事に対して別に何も聞かれてもいないのに、いちいち長い能書きを垂らすしょうもない自分に辟易するわけだが、11月をふりかえっていく。
【11月3日】
広葉樹の葉はほぼ落ちきり、唐松の黄葉が見頃を迎える。この写真は唐松だけに日が当たり、黄金に輝いていた日没間際。
【11月5日〜11月7日】
実際にトレイル整備に関わったメンバー(てしかがトレイルクラブ)で、摩周・屈斜路トレイルを2泊3日でスルーハイクした。詳細はコチラ。一緒に行ったカイ。まさかここまで歩くとは想像もしていなかったようで(当たり前)流石に堪えたようだ。まだ子犬なのに少々無理をさせてしまったか。
【11月11日】
釧路川源流部。フィールドのゴミ拾いが始まる。いつもはボランティアなのだが、今年は事業として(つまりお仕事として)。その代わりといっちゃ少しニュアンス違いだが、ミッチリと行った。
【11月12日】
湖も。天気が良い日は本当に気持ちの良いゴミ拾いとなる。ちなみに天気が悪い日は、みぞれと風の中修行さながらなゴミ拾い。
【11月13日】
よく車を留める場所への砂利入れ作業も。オフシーズンしかできないことをやる。
たまたま取材も受ける。UHBの年末の特番に一瞬出るとか出ないとか。この写真はそのときに撮影してくれたもの。
【11月14日】
この日も砂利。気温は1桁だが暑い暑い。
【11月15日】
屈斜路カルデラをサクッと感じれる場所から。コイツもだんだんと「ガワだけ」は大人びてきた。
熟睡時の白目はクセのようだ。
【11月17日】
毎朝毎夕の散歩へは、しばしばカメラも持っていく。
牧草地にひょっこり出てきた盛りの雄鹿。猛々しい。
トドマツの実を食べにきたマヒワの群れ。かわいい。
白鳥を不思議そうに見つめるカイ。まだ頼りない。
友人がひょっこり顔を出してくれた。出会ったのは7〜8年前だろうか 。彼もフォトグラファーとして活動している。
いわゆる横ノリ系、ストリート、カルチャーなど彼のライフスタイルライン上にある写真は素晴らしい。少し自分の話になるが、同じくスノーボードを愛する人間としてスノーボードの写真への憧れは、今もある。ニセコという環境に羨ましくも思うことも、たまにある。ないものねだりはいけないが。
【11月18日】
そんな彼と朝から撮影にでかける。案内するのはいつもの「すぐそこ」。
ゴミ拾いの仕事があるので彼と過ごしたのは朝まで。今度はゆっくり遊ぼうね。
この日は大量。まぁあるもんだ。ゴミ。
【11月19日】
たまには家の中の鳥も撮る。文鳥は本当にかわいい。個体によるが、めちゃくちゃ人なつっこいし頭もいい。おまけに仕草なんかは、野鳥観察のときのヒントにもなる。コイツらのおかげで色々気づけるようになる気がする(笑)。
【11月22日】
昔から馴染み深い地元の友人がひょっこり現れる。こうしてみると「おっさん具合」に拍車がかかっている(自分もだが)。30代も中盤。自分ではまだまだ青二才と思っていても、世間的には「それなりの大人」であることを痛感する。心は10代のつもりなのだがなぁ。
【11月23日】
綺麗に雪がついた。
世界が一変するこの瞬間が、たまらなく好きだ。
そしてこの日もゴミを拾う。
屈斜路湖の北東側。川の流入による渡渉場所があるのでカヌーでヒトもゴミもわたしつつ。
つまんでいるそれはゴミではない。マリゴケだ。こうしてマリゴケをじっくり見つめることができるのも、歩きながらゴミ拾いをすることの魅力ではないだろうか。ところで「マリゴケ?」となった方へ。ググってみると面白い文献が出てきたので貼っておく。
【11月24日】
かいかい。犬みたい。
ごみ拾い。ここはしんどかった・・・。
【11月25日】
散歩へ行き、
ゴミを拾い、
散歩へ行く。
【11月26日】
映画を見に行った。僕にとっても「ちかくてとおい町」阿寒が映画の舞台。イオマンテを通じて様々なものが見え、考えさせられる作品だった。そして作中頻繁に流れる「阿寒の観光アナウンス」が印象的だった。見たらきっとわかるだろう。ぜひ見て欲しい映画だ。
【11月29日】
不思議な空。
以上。1にゴミ拾い。2に散歩。3に白鳥。そんなひと月となった。
というわけで見出し写真はとにかく連日取り組んだゴミ拾いの写真に・・・と思ったが、それを抑えて白鳥さんがいることが当たり前になった何気なさのほうが実は印象深いのではないか。と思い、白鳥の写真を選んだ。季節は本格的な冬へ向かう。