史上初!?薫別温泉と樽生クラフトビールで感じる春
まえがき
さて、おそらく史上初世界初であろう2020年3月9日の出来事を書きとどめておこうと思います。簡単に概要まとめると・・・
いい歳した働き盛りな3人が
往復6時間かけて雪道を歩き
誰もくるはずがない最高な野湯につかり
その場で樽生クラフトビールを飲み ⇦ ここがおそらく史上初世界初
全裸で川へ飛び込み
道東ゆえに感じることができる冒険浪漫を最高潮に追求した。
そんな大人の贅沢を噛み締めたフォトエッセイです。
私、冒険や旅、楽しいことを計画するのは大好きだが、終わったあと「まとめる」のがどうもちょっと面倒臭い。でも「今回はまとめるぞ!」と意気込んでるうちにまとめておきます。きっとこの話は、この世に生きる成人男性が「一度はやってみたい!」そんな浪漫がつまっているに違いないから。
これを見て「俺も野山に!」「俺も!田舎行ってみてぇ!」「道東でこんな暮らしがしてぇ!」となったり、そんな大それなくても各々の生活に「ちっちゃなアウトドア・旅・冒険ソウル的なもの」が芽生えて、何からの行動や感情に変化が発生すれば、私は幸いです。
Life is what happens to you while you’re busy making other plans.
人生とは、人生以外のことを夢中で考えているときにあるんだよ。
- John Lennon (ジョン・レノン) -
大切なのは、出発することだ。
- Michio Hoshino(星野 道夫) -
ひねくれもので冒険心むき出しの子供は
「誰もやってない」「誰もいない」「史上初」とかが
なんだかとても好きである。
- Tomoki Kokubun (國分 知貴) -
1.薫別温泉って?どこ?
さて、今回のプチ冒険の行き先は ”知るひとぞ知る秘湯”「薫別温泉」。ご存知でしょうか?標津町、薫別の山にある温泉。もともとは営林署の方々が温泉を発見し、整備して、入浴していたらしいです。「温泉でてるぜ〜!仕事ついでに整備してプライベート温泉やっちゃおうぜ!」なノリだったのでしょうか。先人たちに感謝です。
この温泉、知っているひとはきっと「秘湯好き」「野湯マニア」「放浪者」「ライダー」「旅好き」このどれかに当てはまることでしょう。ちなみに私もそんな単語群が一部ハマる人間。「行きたい遊びたい優先順位」の2~3番目の引き出しにしまってあった目的地です。2〜3番目だと何だかんだ毎年流れていたわけで、今回「念願の!」というわであります。やった〜!
<薫別温泉の場所>
夏場は林道入り口ギリギリまで行ったらそこから藪漕ぎすること1時間くらい?らしいです。冬場はそのもっと手前の「除雪が入っているギリギリ」からのスタートとなるわけで、結果ルートはこんな感じです。
夏場は当然熊エリア。おまけに虫も多い&ダニももちろん。なので冬のほうが「いいなぁソソるなぁ」だったのです。
2.行こうぜ!となった経緯とメンバー
<メンバー>
1. Hokkaido Beer Porter 炎のクラフトビール普及活動家 畠山氏
2.旅人宿照栄 宿主・ハンター・旅人 鈴木氏
3.SARU の私
以上、おっさんの入り口にいるのピーターパンシンドロームな3人
<経緯>
きっかけはこうで(さのくんありがとう!)
そのあとこうなって
こうなって
こんな流れで
こうなり
こうなったわけです。
3.行程(行き)
はてさて行程ですが結論から。
<当日のログ>
2020年3月9日(月) 目的地 薫別温泉
薄曇り 南東の風4m→1m
総距離11km
全行程7時間(行き3時間 温泉タイム1時間半 戻り2時間半)
スタート12:00 ゴール19:00
翌日朝から結構な雨が予想されたので急遽当日朝に、1泊2日計画から日帰りに変更したのです。キャンプはまた次回にお預け。キャンプしたかった〜泣
次回は絶対2泊3日やろう。何なら1週間こもって散策したい。話を戻して・・・
11:00
現地集合 スタート
スタート直後、足取りは軽い。
私と鈴木氏はスノーハイク(スキーのうらにシールがついている道具)を使用。畠山氏はスノーシューという装備。今回のコンディションだとスノーシューのほうが少し埋まってしまうのでスノーハイクの2人が先行。
ほか装備はそれぞれだが、畠山氏は5Lの樽を背負っている笑。そう。彼は私ども辺境の地でビールを求める変態の笑顔が活力になるという生粋の変態なのだ。当然ラッセルは我々2人の仕事です!
ゆっくりでも2時間くらいで温泉に着きそう?の情報は「今年は違うんだな」ということに歩きながら気づく。1時間半くらいかな〜とか思ってた自分が甘かった。さらに雪のコンディション。数日前ふった雪は腐り、歩くたびにズブズブと我々の体力と気力を削る。
基本平坦な道なので。全く問題ないですが、ちょっとした雪崩危険箇所もあったり。
足がすくむような箇所もあったり。
いろ〜んな話を交えながらのハイク。
それがいいんです。
15:00
3時間ほど歩きようやく到着。この崖下の川沿いが薫別温泉!降りるはいいが登る時大変そうなのでロープを設置。ロープ使ったり、設置したけど使わなかったり、尻滑りでおりたり。性格やキャラの違いを楽しめるのも山行が楽しい理由のひとつ。
この薫別温泉。お湯が50〜60度くらいあるので、川の水で温度調整しないと熱くて入れません(といってもこの時期なのでそこまで熱くなかったが)。
ジャバーン!ジャバーン!ん〜ちょうどいい湯加減になったところで・・・
はい。きました。これです。究極の時間です。
我々は湯船につかり、畠山氏は一言。
「これが hokkaido beer porter です。」
「樽を背負ってどこまでも。」
うおおおおおぉぉ!(悲鳴)
説得力がはんぱねぇ!!!!!
ここからの写真は
「誰もいない山奥の温泉で、3時間雪道を歩いた末、大自然と川を目の前に、湯船に浸かりながら、キンキンに冷えたクラフトビールを飲む」様子です。しっかりイメージして覚悟の上ご覧ください。
今、ゆっくりと
グラスに注がれ(この時点でホップの香りが温泉の湯気の気流にのって鼻の穴の奥から脳みそを刺激します)
ますは鈴木氏と2人でグラスを合わせ、いざ1口目。
む・・・
くおおおぉぉ・・・(うますぎて絶句。言葉を発することができない。)
2口目
★△◼️◎✖️
★△◼️◎✖️★△◼️◎✖️〜!!!(咆哮)
畠山氏ももちろん
この表情。そしてこの筋肉(関係ない)。
注:ここからは全裸男子の写真がつづきますが、局部は写っていませんのでご安心ください。
当然このように
こうなり
春の雪解け、雪崩れ、流れてきた雪にめがけて全裸で飛び
このように生身の体を当て込むことが
まさしく「全身で春を感じる」
そういうことではないのでしょうか。
とても崇高な北海道の春の感じかたではありませんか?
4.行程(帰り)
16:30
さ、撤収です。
きた道を戻ります。
この日の日没はだいたい17:20。
夕日があたる海別岳。
全身で1日の終わりを感じながら・・・
時々、ピンク、紫に染まる空と思い出に振り返りながら。
ひた歩きます。
すっかり日は落ち、夜の訪れ。
月の方向とゴール地点が重なる、まさかのご褒美。
おまけにほぼ満月。
ヘッドライトは消し、月灯りのみで歩く。
何ともロマンチックな男3人の時間。
我々に気づいているのは、野生動物達と遠くで吠える犬(敏感だな)だけ。
19:00
ゴールです。ハイタッチ、片付け、余韻に浸り、ちょと休憩。
5.まとめ
ちなみにこのあと運転しているの?飲酒運転では?という声が聞こえてきそうですが(私もそう思ってビールは飲めないと思ってました)
成人男性(体重約60㎏)ならビール350ml缶で約2時間半、500mlになると3時間半でアルコールは体内で分解処理されるというデータは出ています(もちろん個人差にもよりますが)。ですがそれはあくまでデータ。やはり分解力に個人差はありますので多めに休んでから帰る(運転する)のが確実です。
そんなわけで美味しいビールも余っているし、キャンプ予定していた我々は、ここでしっかりと休憩し、その後養老牛にある「からまつの湯」へ向かいます。温泉はしごですね。この日はその周辺で車中泊&鍋・ビール!(翌日朝から雨でなければ荷物をソリで引っ張ってキャンプする予定でした。それはまた来年)。楽しんだのは言うまでもありません。
さ、ここまでの長文にお付き合いいただきありがとうございます。話のまとめや伝えたいことは「まえがき」に既にまとめてありますので、特に終わりに言うことはありません!ただもしあえて1つ付け加えるなら、もしこのブログをみて「自然へ!野山へ!野湯へ!」と足を運ぶ御仁がいるならば、言わずもがなですが・・・
・自然に感謝して
・ゴミなどは絶対捨てず
・食べ物は投げず
・野生動物には絶対与えず
・飲んだら飲んだ分しっかりアルコールが抜けるまで待ち
・自身の経験値や装備を把握した上で
・過信や慢心せず自己責任のもと
全力全身で楽しみまくってほしいです!!
そしてその活動がまたシェアされ、本当の意味で自然を愛する人が増殖していくことを願っています!ぜひ一緒に遊びましょう!
きっと「自然愛と適正活動」の増殖が「自然保護の力」に繋がります。
そう信じています。
最近の不安定な天気も北海道の春の訪れ。もうすぐお彼岸。
自然に、2人に、みんなに、生きてることに。感謝。
おわり。