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リアルタイム・リモート・セッションから配信エンターテインメントへ
少しずつ広がりを見せてきたリアルタイム・リモート・セッション
私達はコロナ禍においてのライブ・エンターテインメントの可能性を見出すためにこの活動を始めました。私たちが検証を進めてきたこの3ヶ月ほどの間でも、NETDUETTO β2などがのリモート・セッション・アプリが注目され、研究している人たちが増えてきました。
前の記事でも書きましたが、このようにリモート・セッションがどんどん当たり前になって欲しいと思っています。使う人が増えれば色々なアイディアが生まれる。元々は楽しくセッションをできることが目的でそれが楽しいわけですが、楽しくセッションができれば、それを聴いて楽しむ人も増えるでしょう。
プロフェッショナルの力を入れていく(PA編)
PAとは、コンサートにおいてアーティスト/ミュージシャンの音をパワーアップさせてオーディエンスに届けるセクションです(ミックスという作業になります)。このPAミックス無くしてコンサートは成り立たちません。私達の次のテストは、プロフェッショナルな音の処理を可能にすることでした。
そしてそのテスト配信が成功しましたので、早速見てもらいましょう!
曲は、2分35秒〜、13分20秒〜から開始します。
今回の編成
この動画の編成は、
ボーカル&ピアノ(上段中央)
ギター(上段左)
ベース(上段右)
シンクマスター(中段左)
PAメイン(中段中央)
PAバックアップ(中段右)
となっております。
PAメインで使われているミキサー卓には、普段のコンサートでも使用されているYAMAHA QL5を用意しました。
いかがでしょうか? PAミックスとはまさに職人の技であり、その人それぞれに個性があります。それがコンサートの”サウンドの色”を作っているわけですが、この職人技をリモート・セッションでも実現させたかったのです。
細部に光るプロフェッショナルなPAテクニック
具体的にその技を説明していきましょう。まず分かりやすいのが、リバーブ(残響)のオペレーション。私が歌っている時と話している時の声で、リバーブが調整されています。曲に入った瞬間にグッと雰囲気が変わります。
そして、リアルタイムのフェーダー・ワーク。これは実際のライブでも行われていることですが、楽曲の中で、目立たせるべき音や抑える音などを調整しています。ボーカルはもちろんメインですが、ギター・ソロではギターの音を目立たせるなど、ライブならではの演出が加わりました。その時の場面において適切な音バランスをリアルタイムで調整する。まさに職人技ですね。
その他にも、基本となる楽器同士の全体バランスや、音質クオリティの担保(EQやコンプなどのエフェクト処理)など、環境にあった音作りを行っているのです。私がここで書き切れないことが沢山あるので、今回PAメイン(中段中央)に入ってもらった毎原氏の手さばきにぜひ注目してください。
重要なバックアップという位置付けとモニター
コンサートにおいては、不慮のトラブルが起こることは常に想定しています。そのためにシーケンスやパソコン、楽器などさまざまなバックアップを用意して万全を期しているのですが、これがネット上になるとさらに不安材料が増えてしまいます。
今回は、音の出口となるPAバックアップを準備しておきました。中段右の小野氏に担当してもらったのですが、彼の元にも毎原氏とは別回線で各ミュージシャンの音が集められており、万が一、毎原氏にトラブルが起こってしまった場合でも対処できるようにしていたのです。幸い、ノー・トラブルでしたので、小野氏の音がみなさんに聴こえることはありませんでした。
このテストでは、バックアップができるかということを検証しつつ、2つPAシステムが組めるかということも同時に試していました。実際のコンサートでは、2つのPAシステムが組まれていることがあり、1つはお客さんに聴いてもらうためのPA、そしてもう1つは「モニター」と呼ばれる、アーティスト/ミュージシャンが聴く用のPAです。このモニターPAがいることで、アーティスト/ミュージシャンがより良い環境で演奏できるのです。このように、実際のコンサートで行っていることを、リモート・セッションでも実現できる準備が整ってきました。
いよいよ音部門、最終段階へ
今回のテストを受けて、私達の目指す新しいエンターテインメントの重要な一部である、リアルタイム・リモート・セッションのチャレンジはいよいよ最終段階です。私達の中でも引き続き検証は必要ですが、動画を見てくださった方や実際にリモート・セッションを行っている方で、思い当たる問題点がありましたら共有して欲しいです。動画の感想や質問でも構いません、ぜひご連絡お待ちしております!
私達もライブを愛してきた音楽ファン
このプロジェクト”Live at Home Pro”は、コンサート、ショーに携わって愛情を持ってきたメンバーで構成されています。その肌感を頼りに、そのセンスを信じて、新たなエンターテインメントにしていきたいなと。音のプロフェッショナルだけでなく、演出のプロフェッショナルたちも合流してきてくれています。
そして素敵なロゴも生まれました。
演出アイディアも毎日考えています。
みなさん一緒にライブをやりましょう。
お問い合わせはこちらまで
contact@project-fullcircle.com
また更新しますね。
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