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アセクシャルやアロマンティックの当事者を苦しめる言葉

 皆様、ごきげんよう!アセクシャルやアロマンティック、Xジェンダーも含めたSRGM(性・恋愛・ジェンダー少数者、LGBTs)の当事者団体である日本SRGM連盟の代表をさせて頂いている日野です。
 ロマンティック・アセクシャル(ノンセクシャル)の私ですが、別に日常生活でアセクシャルであることで差別を受けた、等と意識することはあまりありません。
 しかし!特にSNSにおいて、アセクシャルに対する心無い言葉は、よく聞きます。
 代表的なものは「本当は詐称じゃないのか?」とか「まだ出会っていないだけだよ」とか言った言葉です。
 こうした言葉は当事者に対して「悪魔の証明」を求めるものであり、「人間は性愛の感情を抱いて当然」という性愛伴侶規範に立って発言している訳ですから、広い意味ではアセクシャルへの差別を助長している言説であると言えます。
 前者は明らかに悪意のある言葉で、私に対して名指しで言ってきて未だに撤回していないのは、AV擁護論者である渡辺直弼氏(ゲイ当事者)パパ活擁護論者である山田実理氏(トランスジェンダー当事者)ぐらいです。二人ともSRGM当事者なのですから、根拠なく自認を疑うのが人権侵害であることはご自身の体験からも百も承知のはずですが、私がAVや風俗を廃止するべきと主張しているのが余程不快であったようです。(苦笑)
 後者については悪意のない場合もあるようですが、私はもう25歳。恋人もいます。
 恋人のいる男に向かって、彼女と性行為をしたく無いだけで「まだ出会っていないだけ」等と言うのは、嫌がらせにしかならないんですよね・・・。
 こうした言葉は、アセクシャルを公表している多くの当事者が掛けられたことがあると思います。
 逆にアロマンティックの当事者だと、性愛を恋愛に置き換えた同様の言葉が掛けられるのでしょうね。というよりも、アロマンティックである私の友達にそういうコメントをしていた方がいました。
 「性愛が無い事」や「恋愛が無い事」の証明は困難ですが、「これまで性愛の感情を抱いたことが無い」や「これまで恋愛の感情を抱いたことが無い」という事は、当人の体験としてあるわけです。
 仮にアセクシャルやアロマンティックの当事者が「詐称」だと思った場合、詐称だという方に「お前は性愛の感情を抱いていた!それがその証拠だ!」とか「お前は恋愛の感情を抱いていた!それがその証拠だ!」等と証明する責任があります。それをせずに当事者に悪魔の証明を求めるのは、差別的な行為に他なりません。
 特に私は実名も所属政党も公表している人間ですから、私のアセクシャル自認が詐称だと思う人は、興信所を使って私を調査すればすぐにわかるはずなんですよね。(笑)
 ただ、私はメンタルが強い人間なので堂々と実名で発信していますが、匿名で発信している人に濫りにプライバシーへ踏み込むような言動をする人は、もう常軌を逸した差別主義者であると言わざるを得ないと考えます。
 アセクシャルやアロマンティックの当事者も、同じ人間です。
 相手の人権を尊重した言動を、よろしくお願いします。


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