自民党の支持層が「都市部の中間層」に変わったことの何が問題か
自民党の支持母体が都市部の中間層(大企業の正社員等)に変化している、というと「何が問題なのか?」と言う疑問を抱かれる方がいるかもしれませんが、彼らは「理想(思想)は左翼、現実(利権)は新自由主義」な世界の住人が多いのです。
(あくまでも「層としての傾向」を話しています。)
概して彼らは一定以上の学歴を持っていますが、東京大学教養学部の学生自治会がつい数年前まで全学連に加盟していたことでも判るように、彼らは左翼思想と親和性が高い人たちです。
事実、都市部の中間層は伝統的には社会党の支持母体でした。どうして共産党ではなく社会党なのか、と言うと、大企業で就職している以上、流石に共産党は困ると言うぐらいの知恵は働くからです。
そして、今の時代は社会主義が行き詰ったことも、学歴のある彼らは当然知っていますから、大企業が稼げるようになる新自由主義的な規制緩和を支持しています。
少なくとも、大企業の正社員を始めとする都市部の中間層は、自分たちが貧困層になるかも知れないとは考えたことがありませんから、新自由主義政策に反対することはありません。
無論、都市部の中間層と言っても彼らの多くはノンポリですが、例外的に少しでも政治に関心のある人たちの前で自民党批判をして御覧なさい、ほぼ確実に「理想主義者」のレッテルを貼られて「現実を見ろ!」と言われます。
実際、新自由主義的な政策で彼らの会社は儲かっているのですから、彼らは「現実」を確かに見ているのです。
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