『ノートに詩を書くヤツ』が死ぬ程嫌いだった。
小学生の時、クラスメイトの女の子がよく『ノートに詩を書いて』いた。
『詩を書いて』なんて断定しているが、彼女は僕がノートを覗き込む度にそれを隠していたから、それが果たして『詩』なのか『詩以外のなにか』なのか判別は付かない。
でもちらっと覗いたそれは、明らかに心の内面をぶちまけた何かの文字列だったし、その中には星や薔薇と言った耳触りの良い言葉でコーティングされた比喩表現もたくさんあったから、当時の僕にはもう詩である必要条件を満たしているように感じた
当時僕は彼女を明らかに