「西ドイツ『過激派』通信」
確かに、昔、本棚にこの本があった…。
古本屋で見つけて懐かしくてゲット。
前に、バーダー・マインホフ・グルッペ(RAF ドイツ赤軍)の映画は観たがね。
もう古い1980年発行の本で、“過激派”も全て無くなっちゃったと思うけど(シンパはいるのかな?)、当時の、まだ“革命”に夢があった時代の息吹きが感じられてイイ。
当時西ドイツの若者、アンドレアス・バーダーと、ウルリケ・マインホフを中心とした極左テロリスト集団の獄中闘争などを伝えるもの。
昔もそうだったが、興味深いのは、SPKこと社会主義患者集団のことが取り上げられていることだ。
SPKとは、ドイツ・ハイデルベルグ大学付属病院医学部の精神神経科の先生や患者で組織していた左翼政治組織で、「心の病は資本主義社会にその原因がある。従って資本主義を倒さなければならない。病患から武器を創れ!」として、各種テロを行った。
今は、ハリウッドで映画音楽を作ってるグレアム・レベルと、ニール・ヒル(84年に自殺)が結成した、知る人ぞ知るインダストリアル・ミュージック・バンド、SPKは、ココから名前を取っていて、このノイズ・バンドが好きだった俺は多大な興味を持って読んだものだ。
ドイツ赤軍のその後は、リーダー2人とも獄中で自殺していることになってる。しかし、後の解剖所見によると、特に、マインホフは、暴行・強姦されて、手で首を締められた痕があり、自殺を装って首を吊るされたとしている。バーダーもピストル自殺で、厳重な警備の獄中で、なぜピストルが入手できたのかは謎。
多分、西ドイツ全土で、テロを繰り返していたRAFに対する当時の西ドイツ当局による“復讐”だったのではと見られている。
西ドイツは、やたらと左翼運動が盛んだったのね。「左翼書店連合」なんてのもあった。
「禁止されていることこそが我々を熱中させる」
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。