【映画】「チョコレートドーナツ」
2012年のアメリカのヒューマン・ドラマ「チョコレートドーナツ(Any Day Now)」(トラヴィス・ファイン監督)。
コレはマイノリティの悲劇を扱った感動の物語だった。ウルウルきちゃったね。
アメリカでは評価を受けてヒットしたらしいが、日本では、例のごとく関係者の偏見によって、当初、単館公開であったが、ある映画コメンテーターが働きかけて多くの映画館で上映されたという。
ショーパブで踊るルディと、検事局勤めのポールのゲイカップル。
ルディはアパートの隣に住む母親が薬物所持で逮捕されたために、その子供であるダウン症の少年マルコを助けることに。
ルディとポールは、ゲイカップルであることを伏せて、法的手続きによってマルコの監護者となる。
肉親のようにマルコに愛情を注ぎ、3人で幸せな日々を送る。
しかし、ルディとポールがゲイカップルであることがバレて、通報によって、マルコの養育者と認められずに裁判沙汰となってしまう。
弁護士の奮闘も虚しく、ルディとポールはマルコとの関係を引き裂かれる。
ポールも検事局をクビになってしまう。
マルコは釈放された母親のもとに帰るが母親は男を引き込んで薬物をやるばかり。
マルコは「ここは家じゃない」と逃げ出して、放浪の果てに行き倒れになってしまう。
ハリウッドのショーパブで歌手として認められたルディは愛する者と引き裂かれた怒りと悲しみを唄う、といったストーリー。
ダウン症の少年マルコは、毎日、ルディとマルコにハッピーエンドの物語を話してもらうのを楽しみにしてたが、マルコ自身はバッドエンドで終わってしまう。
ハッピーエンドで終わらないからこそ、マイノリティに対する社会の不寛容さ・理不尽さが際立つ、映画としてはとても良い終わり方だと思う。
裁判のシーンで、「結局、お前らは非常識な汚いゲイだろ。そんな連中に子供なんて育てられるか」という州検察官の差別と偏見に満ちた答弁には本当に腹が立ってくる。
ゲイカップルとダウン症の少年、黒人弁護士というマイノリティが主人公で、小さな幸せを得て、それを必死で守ろうとしたものの、守りきれなかった大人たちの悲劇だ。
しかし、法は人間のためにあるものだけど、法に固執するあまり、当事者の人間を貶めるように働いてしまうことが多々ある。融通は効かない。なぜなんだろうね。
そういえば、映画を観てて、フィリピン滞在時に、今で言うLBGTパーティに誘われて行ったら、バクラちゃん(汚いおかまちゃん)に懇願されて、俺も酔っ払ってたから、勢いで咥えさせたことを思い出した。さすが男だけに男のツボを知ってると、ものの数分で果ててしまったけど、あのバクラちゃん、元気かなぁ。
基本、俺はノンケだよ。
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。