【古典邦画】「サーカス五人組」
成瀬巳喜男監督の、1935(昭和10)年の作品「サーカス五人組」。YouTubeにて。
昭和30年代の、代表的なコメディアン、古川ロッパの原作。
フィルムが古くて、わかりにくいところが多々あったが、成瀬監督が使うことの多い“チンドン屋”(当時はジンタ)の話だ。
チンドン屋5人組が演奏する予定だった小学校の運動会が中止となって、5人は、仕方なく宿でウダウダやってると、外でチンドン屋の音がする。あるサーカス劇団の興行の宣伝で、興行に出かけて行ってみる。
そこで、サーカス劇団の団長の娘2人と親しくなって、仕事にあぶれた5人組は、劇団への参加をお願いする…。
5人組各々は、娘をはじめ、飲み屋の女性等にちょっかいを出すが、上手く事が運ばない。サーカス劇団も、日頃の団長の、団員を安い給金でコキ使う横暴なヤリ口に、団員がボイコットしたりする。
通りで年少の女の子が物を売ったりしてるのを見て涙したりする。劇団の女の子の、「身内が病気で」との話に同情して金を渡すが、女の子は誰にも同様の話をして金を巻き上げていることを知る。
つまり「これも辛い浮世か…」という事で、5人組は、客の反応はイマイチだったが、サーカス劇団への参加を終えると、またチンドン屋として旅に出る。娘とも惜しみつつ別れることに。
この映画は、成瀬監督にしては未完成な感じがするけど、旅、つまりは人生の辛さと儚さ、切なさ、無常に則って動く浮世の様を表していると思う。それでも生きて行けるのは、仲間との友情があり、時折、人情に触れる事ができるからなのだ。
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