【古典洋画】「禁じられた遊び」
朝カフェで、ポルシェに乗ったリッチなオジ様が、アコギでテーマ曲を弾いてくれたので、Amazonプライムでまたまた観たのだ。
ルネ・クレマン監督の、1952年のフランス古典映画「禁じられた遊び(Jeux interdits)」。
ガキの頃からTVでも度々観てるけど、戦争孤児となった5歳の女の子ポーレットが可愛くて、印象深いギターの哀しい音色と相まって、俺の内にある豊かな叙情をくすぐられる、素晴らしい名作だ。
ポーレットと貧しい農家の少年ミシェルの死体集めと墓作り遊び、考えてみれば、後に重大な犯罪を犯してしまう萌芽(大抵、重大な少年犯罪は動物虐待から始まる)にも見えてしまうけど、ポーレットの愛犬から始まり、様々な小動物、昆虫などの死体を集めて、盗んだ十字架を使って墓を作るのは、死への大きな関心を、神への信仰を使って満足させてたという、子供らしい残酷さを発揮したものといえると思う。もちろん、ポーレットの死への興味は、目の前で両親が殺されたことによる。
ポーレットが、5歳とはいえど、育ちが良いから、田舎の少年ミシェルへの振る舞いが、徐々にちょっとオシャマなレディみたくなってくるところがまたカワイイ。
ラスト、駅の雑踏で、孤独を感じてしまい、目にいっぱい涙を溜めて「ミシェル、ミシェル」と呼びながら走り出して消えていくシーンなんざたまらないね。
ポーレットを演じたブリジット・フォッセーは78歳でまだ在命だ。ドイツ軍の爆撃機で撃たれて死ぬポーレットの両親は、ブリジット・フォッセーの本当の両親と聞いたが。
反戦映画というよりは、無垢な子供の、死に対する興味や残酷性を、“十字架遊び”を通して、詩情豊かに描いたものだと思う。
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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。