【古典邦画】「加藤隼戦闘隊」

戦時中の1944(昭和19)年に大ヒットしたという作品「加藤隼戦闘隊」(山本嘉次郎監督)。YouTubeにて。

東宝の製作で、当時の陸軍省が後援したというから国策映画だな。

実在した陸軍中佐、加藤建夫が率いる第64戦隊(通称・加藤隼戦闘隊)の活躍を描いたもの。

実際の戦闘機による空中戦なども盛り込みつつ、日本軍の破竹の勢いである活躍をPRするような内容なので、多分、観客は、特に男の子は、興奮して観たに違いないだろう。実際に、往年の名機(一式戦二型)が縦横無尽に飛び回る姿は、まあカッコいいしね。唄も。

加藤中佐を演じたのは、クロサワさんの「姿三四郎」を演じた藤田進。実直で真面目で、時にユーモア(クソつまらない)に興じる姿がピッタリかもしれない。

しかし、国策映画だから、戦闘シーン以外は、硬くてぎこちなくて、演者もムリをして合わせてるような感じがする。ドラマ性を感じられず、基本的に退屈である。

一式戦闘機で敵の飛行場を空爆する描写は、円谷英二の協力で、ミニチュアを使った特撮らしい。敵国の逃げる兵士もフィルムの合成だという。よく出来ていて、さすがだ。

従って、資料的価値はあるかも。


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TOMOKI
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。