【洋画】「ランナウェイズ」
2010年公開の「ランナウェイズ(The Runaways)」(米、フローリア・シジスモンディ監督)。
アメリカで1970年代後半に活躍、日本でも大人気だった「ザ・ランナウェイズ」の伝記映画で、元メンバーの自伝が原作。
ザ・ランナウェイズは、アメリカ産“世界初”のガールズ・ハードロックバンド。俺も裏覚えだが、知ってたし(英国のポップスバンド、ノーランズと間違える)、ギタリストのジェーン・ジェットはソロのアルバムを持ってた。もちろん、ヒット曲の「チェリー・ボム」やジェーン・ジェットの「アイ・ラヴ・ロックン・ロール」もシングル盤で聴いたと思う。
あ、ジェーン・ジェットは、ピストルズのメンバーとアルバムを作ってたなぁ。そうそう、俺の好きなアメリカのガレージバンド、ジャームスのアルバムのプロデュースもしてたよ。
懐かしいけど、当時のザ・ランナウェイズが、世界初の、女の子だけのロックバンドだったって初めて知った。裏で仕掛けたのは野郎のプロデューサー(彼がちょっとオカシイ)なのだが、メンバーは当時16歳、女子高生じゃんか。
やっぱり、ロックは男のもので、女なんかにやれるものかという風潮が、自由だと思われるアウトサイドのロックの世界にもあったらしい。だから、本国アメリカでは、そんなに人気は出なかった。
ザ・ランナウェイズは、男の真似じゃなく、逆に女性を武器にして、ヴォーカルが下着姿で脚を開いてパフォーマンスをしたり、ジェーン・ジェットをはじめ、メンバーがしっかりと練習を重ねて、男以上に上手く演奏していたのだ。
この映画を観て、そういうことがわかった。
しかし、70年代は、女の子だけのバンドというと、どうしても“色物”と見られて、ロック・ミュージシャンの王道みたく、ドラッグ、セックスと他のロックバンドと同様、刹那的な日々を送るようになる。
大人気だった日本での講演の様子が出て来るが(YouTubeで見れる)、大勢の女子高生らがキャーキャー騒いでて、メンバーたちもその人気に驚いていたようだ。
成田で引っかかるからと飛行機のトイレで最後のドラッグをキメると、大人気の中、ツアーに回る。
しかし、篠山紀信がヴォーカルのセクシーな写真を撮って雑誌に載せたことから、他のメンバーから、「なんでこんな卑猥な写真を撮らせるの?私たちはロックをやってるのに」と不満が続出、イザコザが絶えなくなって、結局、解散に至ったわけだ。
だから、ザ・ランナウェイズの解散の原因を作ったのは篠山紀信だったのだ!
ジェーン・ジェットは、ヴォーカルとのレズシーンが出てくるけど、バイセクシャルなんだねー。
懐かしいご機嫌のロックサウンドが流れてて、面白かったよ。