【映画】「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち 完結編」

立て続けに「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」(1981)と「宇宙戦艦ヤマト 完結編」(1983)を観た。長かったなぁ。

大昔に、2本とも観て、かなり白けさせてくれた作品だ。まるで、引退を売り物にして引退しないプロレスラーや、閉店セールをずっとやってる閉店しないディスカウント店みたいだ。

「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」での感動と密かに流した涙を返せぇぇ!と叫びたくなったように(笑)。

監督等のクレジットは西崎義展氏。ヤマトで大儲けして豪遊、さらに稼ごうと復活させて、自らも破綻・溺死してしまった人物だ。

「新たなる旅立ち」は、スターシャが惑星イスカンダルと共に暗黒星団帝国に特攻、古代守との間に産まれたサーシャを残して。

「完結編」は、生還した沖田十三が、地球を移住先としたいディンギル星人が操る水惑星アクエリアスにヤマトと共に特攻、ヤマトが沈む。

二つとも特攻美化物語だねー。

「大切なのは愛だ、愛することだ」と叫んでも、戦争が起こらないと生きてる実感も湧かないという典型的戦争中毒・ボケだね、コリャ。

命を投げ打って敵に特攻をかけるという悲劇に、自らのナルシズムを満足させて、そこに無理矢理、愛とロマンを際立たせて英雄化、周りも巻き込んで、特異なマゾヒズム的日本精神主義(ついに戦死者の英霊も出てくる)を確立させる…。
つまり無駄な自己犠牲で感動させるってことだ。

でも、わからんでもないんだなぁ、ヤマト世代の俺は。小学校高学年から中学・高校にかけて熱心に観てたアニメだからね。

「完結編」のラストに古代進と森雪のセックス・シーン(+結婚式)があるが、こんなにソフトだったっけな?森雪の絶頂シーンしかねえじゃんか。

沖田十三が地球に帰る途中、宇宙放射線病で死亡とされたが、実は佐渡先生の誤診で、沖田は脳死には至っておらずに密かに療養してたって、いくらなんでもそりゃあねえよなぁ。島大介も殺しちゃったし。

今だったら、「愛の戦士たち」と「火垂るの墓」、どっちが泣くかな。

せっかくだから、新しいリメイク版シリーズも観るかね。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。