【古典映画】「楽聖ショパン」
1945年公開の米パブリック・ドメイン映画「楽聖ショパン(A Song to Remember)」(チャールズ・ヴィダー監督)。
ポーランド出身の作曲家でピアニストのフレデリック・ショパンの生涯を描いた。
ポーランド総督がいる演奏会で、「虐殺者の前ではピアノは弾かない」と反発して、仏パリへやって来たショパンと師匠のエルスナー教授。
パリでショパンの作った曲は好評を得るが、ショパンは、男装した女性小説家のジョルジュ・サンドに出会い、彼女に強く惹かれてしまう。
ジョルジュは、ショパンを休暇に連れ出し、演奏会もやらせずに田舎に引きこもらせる。
エルスナー教授が面会に来ようとも、ジョルジュは、ショパンを自分のもののように囲ってしまうのだ。
祖国ポーランドが総督のせいで暴動が起きて、家族や友人らが逮捕されて、危機的な状況にあると聞いても、ショパンは心を動かさない。
そんなショパンに失望したエルスナー教授は、彼の妹から預かった祖国ポーランドの土が入った小袋をショパンに渡す。
それを見たショパンは祖国に対する思いを強くし、逮捕された家族や友人らを助けるための演奏旅行に出かけることにする。
ジョルジュは当然、演奏旅行に反対するが、ショパンの決意は固い。
演奏旅行では、祖国のための曲ポロネーズを披露して好評を得るが、ショパンは、容体が悪化して演奏旅行の途中で倒れてしまう。
そして、ショパンは祖国ポーランドの地を踏むことなく、パリで生涯を閉じる…。
ジョルジュのために、“骨抜き”となったショパンに、エルスナー教授が言う。
「才能は貴重な贈り物。天才一人のために多くの凡人が才能を奪われる。偉大になればなるほど人々を思いやるべきだ。才能を使って人に尽くせ。良識と誇りを失った者が、才能を持っていても無駄だ。身勝手になって孤立したら獣と一緒だ。死んだも同然だ」
対して、ジョルジュがショパンに言う。
「世の中を生き抜くために私ほど苦労したものはいないわ。女に才能と志があっても家畜よりはマシとしか思われない。男の名前で小説を書き、ズボンを履いて、男と同等に毅然と生きたわ。そのために払った代償は、数々の中傷を受けたことでも、見返りもあった。自分の意志を貫き思い通りに生きた。それで成功したのよ。勝ち目のない戦いに喘ぐ負け犬どもが助けてくれとすがってきたら、全員見殺しにしてやるわ。それが強さよ」
ジョルジュ「彼の命に代わるものがある?」
エルスナー教授「あるよ。彼の精神だ。人々の心の中に生き続ける」
ショパンは、政治と芸術と愛に翻弄された一生だったのだ。ジョルジュ・サンドは、19世紀のフェミニストと呼ばれて、ショパンをはじめ、いろんな著名人と交流してるが、映画に描かれたのは史実ではないだろう。多分。
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