①二葉亭四迷

先日、メルカリで格安ゲットした「日本文學全集」(新潮社版)の第一巻、“くたばって死ねぇ”の二葉亭四迷、読了。

根気良く全部読むとして、だいたい一ヶ月に一冊だなぁ。全72巻だから、72ヶ月…6年かいっ!

旧仮名遣いで読み難いけど、慣れれば文脈の雰囲気と全体のイメージでも理解できる。

「浮雲」は昔、読んだと思うけど、こんなに面白かったとは。「其面影」も「平凡」もだ。

漱石ちゃんを凌ぐような心理小説で、いずれも、好きな女を前にして、野郎の、ウブであるから故の、あーでもない、こーでもないと屁理屈を吐くようになる心理が、気持ち童貞の俺にはスゴいわかるわー。

「浮雲」は、自由奔放な「お勢さん」に対し、「文三」が「なんであなたは私の気持ちがわからんのか?あんまりだ。残酷だ。私がこれほどまでに…」と勝手に嫉妬に狂う場面が。

「其面影」は、兄さんと頼りにされる「哲也」と頼りにする妻の妹の「小夜子」が盛り上がって接吻をする場面が。世間体を取り繕うため不倫の関係から逃れて満州に渡るがアル中になって自滅する哲也の姿が。

「平凡」は、「私」が下宿の女「雪江」に夢中になって、今日こそキメるぜと彼女の部屋に忍び込むも、上手くあしらわれてしまう場面が。

いずれも明治時代の作だが、昔っから、女を前にして野郎の考えることは一緒なんだねー。当たり前だけど。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。