【古典洋画】「ジャンヌ・ダーク」
1948年の、アメリカ古典映画「ジャンヌ・ダーク(Joan of Arc)」(ヴィクター・フレミング監督)。Amazonプライムにて。
歴史大作って感じだけど、ジャンヌを演じたのは名女優イングリッド・バーグマン。おおよそ伝えられる史実に沿ってるんじゃないか。昔の、色褪せたようなカラー映像が独特の雰囲気で俺好みだ。
フランスの田舎生まれの19歳の女の子が、神の啓示を受けて、英仏百年戦争で名乗りを挙げて、祖国フランスのために戦ったのだ。英国下にあったオルレアンを解放して、シャルル王太子を王位に就かせた。が、英国に捕えられて、フランスも厄介者扱いして、失意のうちに火あぶりの刑に処せられる。
神を絶対視する信仰はほとんど“カルト”で、啓示を受けて、自ら王太子に無理矢理にでも会いに行く。確か王太子ってのが心の病(ウツ病?)を患っており、ジャンヌの力強い進言に心を動かされたって訳だ。
狂信的にでも信じる力は、最高権力者の王家をも動かすからスゴいね。“ファチマ第3の予言”の少女らと一緒だ。
まだ人々の心の内に神が大きな存在として君臨してた中世の時代だから、例え狂気の人であっても、神を信じ切って、実際に行動を起こしたから、フランス国民も熱狂的に迎えることになる。
オルレアンを解放して、王太子を王位に就かせたまではいいが、そこで、英国とフランスの、神という概念ではなく、実際の政治的な判断が動く。国民の圧倒的な人気を得たジャンヌが、フランス王室にとっても“目の上のタンコブ”になったのだ。
火あぶりの刑を前に、信仰心の揺らぎや激しい葛藤、死への恐怖など、ジャンヌの心理が描かれる。イングリッド・バーグマンの熱演だ。
ということで、目が離せなくて、なかなか面白かった。中世の、戦闘の様子や使われている武器なども、見どころだと思う。
王太子「人間とは腐敗するものだ」
ジャンヌ「腐敗など神は許しません」
王太子「そうかな、しかし、人間とはそういう生き物だ」
私欲ではなくて、狂気にもなり得る、純粋さは、欲をコントロールする実際の政治の世界では、邪魔なものであり、結局、殉じるしか行き先はないものだ。そして、殉死は清らかで崇高なものになり得るのだ。今も昔も。
ホントは、サイレント映画「裁かるるジャンヌ」を観たかったのだがね。
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