【西部劇】「真昼の決闘」
ホームセンターで買った100円DVDシリーズ。
1952年の、アメリカ西部劇映画「真昼の決闘(High Noon)」(フレッド・ジンネマン監督)。
西部劇にありがちな、ならず者の悪漢と、町を守る正義のヒーローたる保安官の闘い、というのではなく、今まで守ってきた町の住民にも協力してもらえず、妻にも逃げられて、たった1人で悪漢4人と闘わざるを得なくなった保安官の物語。
以前、保安官が逮捕したならず者が釈放されることになって、保安官に復讐するために仲間3人を連れて、町に戻って来ることを知って、保安官はならず者に立ち向かうために、町の人々の協力を仰ぐが、住民は関わり合いを恐れて協力を拒む。
さらに、結婚したばかりの新妻からも見放されてしまう。
恐れおののき孤独に陥りながらも、独り、ならず者が汽車でやって来る時間を待つ…。
保安官を演じたのはゲイリー・クーパーだが、誰の協力を得られないために苦悩する、弱い、人間らしい中年保安官を演じている。
新妻役はグレース・ケリーで、独り悪漢を迎え撃つという夫の行動に付いて行けずに、一旦は町を離れるが、最後は戻って来る。
保安官は、なんとか悪漢4人を倒すことができたものの、任期中、町のために身を粉にして働いて来たが、結局、町の住民は自己保身が第一だったという、登場人物の人間性を描いた作品で面白かった。
映画が創られた時のハリウッドは“赤狩り”真っ最中の時代で、そういう政府の弾圧を黙認する映画人を批判する意図があったかも。
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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。