「ブリューゲルの世界」

16世紀のオランダ(ブラバント公国)の画家ピーテル・ブリューゲル。

といえば、「バベルの塔」が思い付くが、もちろんそれだけではない。メインとなるモノの周辺に、たくさんの人間を描いて、しかもそれぞれ表情まであって、服装や使う道具まで細かく描いてあるので、多分、メッチャ神経質な完全主義者だったのでは?

絵は隅から隅まで観察する価値があると思う。当時の文化を知る上でも貴重な資料となり得る。

描かれた人間には、デブも痩せも大きいのも小さいのも男と女も子供も動物もいて、概して呆けたような表情が多くて、なんか微笑ましくなる。

宗教画のみならず、当時の農民の仕事や祭り、踊りや婚礼の様子などもたくさん描いてて、お高くとまった教会お抱え画家というよりも、庶民に寄り添った画家であったと考えられる。

子供の遊びを全て盛り込んだ絵など、事典のようだ。ヒエロニムス・ボスからの影響だというが。

当時は、立派なペニスケースをはめてる男も多かったんだな。

少ないけど、面白い寓意画もある。

著者は、ブリューゲル研究の第一人者らしい。


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TOMOKI
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。