「漫画家たちの戦争 子どもたちの戦争」

「漫画家たちの戦争」シリーズ(全5巻)の、最後は「子どもたちの戦争」。

戦争となると、まず弱者が犠牲になることが多い。

当時の子供たちの多くは、国策により、田舎(寺など)へと強制疎開をした。名目は、空襲による被害を少なくするために、都市部に集中している人や建物を地方に分散させることである。国民学校初等科の児童が学校単位で疎開をする“集団学童疎開”は、全国で50万人だったという。

子供たちだけではなく、重要な公共機関に関わってる大人以外も地方へ移り住むことが推奨されて、都市部の建物は、火災が広がる恐れがあると、強制的な取り壊しが行われた。

漫画を読むと、疎開をした子供たちへの配給の食料を田舎の大人たちが横取りして、子供たちはひもじい思いをしてたり、子供たち同士でも壮絶なイジメがあったり、ケンカがあったり、都市部に住む親と二度と会えなくなったり(親が死んだため)、結果、戦災孤児となったり、悲惨な状況も多々あったようだ。

先の大戦は、日本では、反省としてマトモに継承されてない部分が多いので、こういう作品を読む価値はあると思う。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。