【映画】「あの頃ペニー・レインと」
2000年の米ドラマ映画「あの頃ペニー・レインと(Almost Famous)」。
監督・脚本・製作のキャメロン・クロウの体験を映画化したという。
コメディの要素が入った青春劇だった。
将来、弁護士になることを期待されて、厳格な家庭に育った主人公(キャメロン・クロウ)は、家出した姉が残したレコードによって、ロック・ミュージックを知って傾倒していく。
彼は、弁護士よりもロック・ジャーナリストを志して、直に音楽誌の編集長に会う。
編集長は、あるロック・バンドの記事を彼に任せることに。
彼は、ロック・バンドの全米ツアーに同行して、不思議なグルーピーの少女ペニー・レインに恋すると共に、ロック・ビジネスの真実を目の当たりにして記事を書く…。バンドと共に主人公も成長していく流れだ。
実際には、キャメロン・クロウ自身は、なんと15歳で「ローリングストーン」誌の記者となってる。これは、母親が勝手に学校を飛び級させたからで、普通よりも早くに高校を卒業したのだ。←そんなことできるんだな。
主人公は、バンドのツアーに同行する中で、グルーピーの女の子(ペニー・レイン)に恋をして、同じくグルーピーの女の子数人に童貞を奪われ、インタビュー取材や記事の書き方も学んでいく。
当初の、成功を夢見るロック・バンドと、成功と共に変わっていく周りの環境、メンバー同士のいざこざと独立、グルーピーとの関係、新しいマネージャー、バンドの思惑と実際の記事との違い…イギリスのパンクとは違った、70年代のアメリカのロックの、資本主義に絡め取られていく栄枯盛衰を、キャメロン・クロウ監督の体験を基に描いて見せたのだと思う。
セリフなど、当時、キャメロン・クロウが実際のバンドを取材する中で見聞きしたものも多いという。
割り切ってロック・スターを演じるのであれば別だけど、当初の、バンドが目指す音楽と、成功と共にレコード会社が求めてくる音楽が違ってきて、バンド・メンバーも人気が出てグルーピーが付くようになって、当初の志と大きく違ってくるのは、ロックをビジネスとする中では仕方がないことなのかもしれない。それだけにロックの寿命は短いものだ。
アメリカでは、有名なロック・バンドにグルーピーが付くのはフツーなんだね。