【映画】「ウィズネルと僕」

1987年の英国映画「ウィズネイルと僕(Withnail and I)」(ブルース・ロビンソン監督)。

1969年のロンドン・カムデンタウンに住む、売れない役者の青年、ウィズネイルと僕の2人が主人公。

破滅的な若者に定番の、酒とドラッグに溺れる日々を過ごしている。

食うに困るくらい貧乏になって、2人はウィズネイルのリッチな叔父モンティに取り入って、彼が持つ田舎のコテージで過ごすことにする。

しかし、周りの環境に戸惑いつつも、相変わらずの日々で、しかも突然訪ねて来た叔父モンティはゲイだった…。

シニカルで無為な日常の中にも、リアリティがある若者特有の不満ややるせなさ、暴発的な感情、行為が表現されており、とても魅力的な青春劇であったね。もう一つの、裏の「さらば青春の光」だ。

所々、センスの良いユーモアが散りばめられていてコメディでもある。叔父モンティのゲイとしての紳士的な振る舞いが笑える。

しかし、女の子が全く出てこない。田舎のおばあちゃんだけ。

僕がオーディションに受かって、2人が別れて孤独になるラストは、無軌道な青春と、なにか60年代の鬱屈した雰囲気の中にある(多分)高揚感の終わりを、シミジミ、イヤというほど感じさせて、とてももの悲しくなるね。俺にもあんな時代があったよね〜というノスタルジックな思い出に浸るように。なぜマトモな青春ってこんなにも悲しいのだろうか。

人が住むところ、都会も田舎も基本的には変わらないね。田舎の方が閉鎖的な人間性をダイレクトに感じることができるはずだ。

基本的に大きな動きも盛り上がりもない、負け犬となった労働者階級の若者のリアルを地味に表現したのだと思うけど、俺には良い映画だったなぁ。
だから俺は英国産ロックが好きなんだなぁ。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。