【洋画】「あの胸にもう一度」
ミック・ジャガーの恋人だったマリアンヌ・フェイスフルとイケメンのアラン・ドロンが出演した「あの胸にもういちど(The Girl On A Motorcycle)」(1968年、英仏合作、ジャック・カーディフ監督)。Amazonプライムにて。
昔、観たと思うけど、あのマンディアルグのエロチックな小説「オートバイ」が原作だったって知らなかった。
全裸に黒革のジャンプスーツ(ツナギ)を着てハーレーを駆るマリアンヌ演じるレベッカは、峰不二子のモデルとなったのは超有名。そのマリアンヌもすでに77歳だけど。
そのレベッカが、超エロチックにバイクに乗って、大学教授のアラン・ドロン演じるダニエルの言いなりになり、彼に抱かれたい一心で、国境を越えて彼の元に走るのだから、もうたまらんわ。
レベッカは新婚で夫を持つが、彼女が何をやっても怒らずに、理解を示す夫に不満を持つようになる。
そこで、実家の本屋で見かけた大学教授ダニエルに激しく惹かれていくことになる。
いてもたってもいられなくなり、早朝からダニエルのいる町に向かってハーレーで疾走するのだ。
ハーレーを走らせるレベッカの旅をベースに、ダニエルや夫との思い出を回想したり、ダニエルとの夜を妄想してエロチックに悶えたり(レベッカが恍惚の表情となって、まるでハーレーとヤってるみたい)する姿が、昔のサイケデリックな演出を駆使して描かれる。
ダニエルが、レベッカのジャンプスーツのジッパーを口でくわえて下し、レベッカの柔肌が覗くシーンのなんとイヤらしいことか。
当時は多分、女性がオートバイに乗ることはまだ理解がなく、自由と解放の象徴であっただろうし、加えて剥き出しのメカとスピードが人間の原始的な暴力や性欲を表したのだろうと思う。
反道徳・反貞操・反社会的で、背徳の匂いがプンプン漂うカルトチックなヘンタイ映画だね。そう考えると、映画に出て来る全ての材料が、性欲のモチーフとなってるようにも思えてくるね。
ラスト、恍惚の表情だったレベッカが、誤ってトラックに追突、身体が飛ばされて、対向車線のクルマのフロントガラスに突っ込んで死ぬなんざもう…。