【邦画】「伊豆の踊子」

文豪・川端康成の珠玉の名編の映画化「伊豆の踊子」。1974(昭和49)年の東宝・ホリプロ提携作品で、山口百恵さんと三浦友和さんのゴールデン・コンビによる百恵ちゃん映画主演第1回作品なのだ。監督は西河克己。

伊豆へ一人旅に来た書生・川島が、旅芸人一座と一緒になって、踊子の少女・かおるに淡い恋心を抱くという、叙情的で哀歓溢れる物語である。最後は、哀しい別れがあるが、書生の意固地で孤独な自我が、清純無垢な踊子によって徐々に和らいでいくのがキモである。

「潮騒」と同様、同作品も何回も映画化されており(この作品が最後)、前に、吉永小百合さんと高橋英樹さんのコンビ(1963年)を観たが、コレも当然、百恵ちゃんと友和さんを全面に出したアイドル映画といえるかも。

温泉に入った百恵ことかおるが、宿の窓に友和こと川島を見つけて、裸でもかまわずに立ち上がって手を振るシーンが目を引くだろう。肌色のシャツか何かを着てると思われるが、一瞬なので裸に見える。

百恵ちゃんは、まだまだ、あまり自己主張をせずに、貧しい境遇でも、ひたすら耐え忍ぶというタイプだな。

いやらしい紙屋の役で、笑点で、歌丸さんとやり合った四代目三遊亭小圓遊が出ている。

小百合さんの次は百恵ちゃんか(笑)。


いいなと思ったら応援しよう!

TOMOKI
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。