「死霊のはらわた」
昔々、ホラー&スプラッター映画をレンタルビデオで立て続けに200本ほど観たことがあった。俺の一番は「悪魔のいけにえ」だったが、サム・ライミ監督の傑作「死霊のはらわた」も好きだった。
ということで、久々に「死霊のはらわた」シリーズを鑑賞。
1981年の、今や「スパイダーマン」シリーズで有名となったサム・ライミ監督のデビュー作である最初の作品は、主人公ら若者が、休暇で森の小屋を訪れるが、そこの地下室にあった封印された書物「死者の書」を開いてしまい、死霊・悪霊が復活、襲われたり憑依されたりしながら、それらと死闘を繰り広げる、という話だ。
主人公のアッシュ・ウィリアムズ(ブルース・キャンベル)は、キャラ立ちして、後の作品にも登場する。
いかにも、色褪せたB級低予算のインディーズ・フィルムって感じだが、彫りの深い縦長フェイスのアッシュが必死に死霊と戦う様は、けっこうコミカルで面白いし、お決まりのチェーンソーもあるし、これでもかと血糊を大量に使っているし、ゾンビのメイクも決まってるし、後々、“カルト映画”となる材料は揃ってると思う。「悪魔のいけにえ」みたく徹底した痛みと絶叫はないが。
俺は最初の作品よりは2が好きだ。続編だけど、サム・ライミ監督が、気に入らないところを撮り直した(リメイク)ような作品だ。より完成度が高くなってると思う。
3までいくと、続編というよりも、中世(!)を舞台に死霊と戦うアッシュのヒーロー物語だな。
最新作は、現代ロサンゼルスを舞台にした死霊軍団との戦いだが、サム・ライミ監督は制作にまわったからか、血糊はスゴいけどイマイチだったなぁ。
やっぱりこのシリーズは、サム・ライミ監督の映画愛が垣間見られる突飛なB級感が見どころだと思う。
・死霊のはらわた(The Evil Dead、1981年)
・死霊のはらわた2(Evil Dead II: Dead by Dawn、1987年)
・死霊のはらわた3:キャプテン・スーパーマーケット(Army of Darkness、1993年)
・死霊のはらわた(Evil Dead、2013年、フェデ・アルバレス監督、サム・ライミは制作・脚本)
・死霊のはらわたライジング(Evil Dead Rise、2023年、リー・クローニン監督、サム・ライミは制作)