【古典映画】「頭上の敵機」
100円DVD。1949年のアメリカ古典戦争映画「頭上の敵機(Twelve O'Clock High)」(ヘンリー・キング監督)。
グレゴリー・ペック主演のこの映画は、先の大戦で、ナチの占領地区に爆撃を行ったアメリカ空軍の兵士を描いたもの。当時のアカデミー賞各部門にノミネートされた、文化的、歴史的、芸術的に価値の高い作品らしい。そんなに面白くはなかったけど。
後半に出て来るナチの戦闘機との空中戦は、全て、当時撮影された実際のフィルムを使用しており、迫力はある。資料的価値は高いかも。
前任の大佐が隊員と親密になり過ぎて士気が低下、失敗が多くなった隊を、新しくサヴェージ准将(グレゴリー・ペック)が指揮することに。
サヴェージ准将は規律維持のために隊員を厳しく指導、多くの隊員から嫌われて、操縦士全員が異動願いを出す事態となる。
しかし、重要な作戦である目標の破壊に成功した後、隊員たちの態度に変化が…。
ダメな軍隊が、新しい厳しい指揮官によって、優秀な軍隊へと変わり、成功を収めるってのは、アメリカの戦争映画のストーリーの定番なのかね?似たような流れが実に多い。
でも、この映画では最後、最も危険な作戦の出撃直前、戦闘機に乗り込もうとしたサヴェージ准将は、突然心身が不調となって、手足が震えてしまい、搭乗できなくなってしまう。仕方なくサヴェージ准将抜きで作戦を敢行、成功して隊は帰って来る。
えっ、ヒーローっぽくなくてカッチョ悪りいなぁってなもんだが、コレは、戦闘ストレス反応からくる緊張病で、実際に、当時の多くの兵士が罹った病気だという。
コレからもわかるように、この映画は、戦闘や軍備よりも、人間そのものに主眼を置いたのだ。
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