差別と排外の兆候
先日、隣の大津町で、外国人らしき男に刃物で脅され財布を奪われた、という事件が起こったということで、ここ菊池市でもネット告知や町内放送などでもシツコイほど、盛んに注意を促す放送が流され、近所の話題にもなったのだが、昨日になって、通報した男の虚偽であることが判明したという。
警察は、「発生したか定かではない」なんてヘンな呼びかけをしている。
詳しい事情はわからないといっても、外国企業の大工場の誘致・建設などがあったためか、こんな小さなことであっても、相手が外国人という、外の人間に対する排外と差別の兆候が現れてくるものだ。しかも、対象は、アジア人であって、決して欧米白人ではない。
外の人間が入って来る、イコール、治安悪化を招く、という短絡的な思考が、通報した男の日頃の不満・不安に拍車をかけて、虚偽の通報に結びついたのではないだろうか。
思考しないバカの行き着く先は、必ず、異質な者に対する差別・排外、そして保守政治と愛国心に行き着くのは定番といってもよくて、そういうバカに限って、自分の身の回りは争いだらけだったりするのである。
バカほど自分の心の内が他人によって脅かされるのをトコトン嫌う。それは、出自やアイデンティティを特別なものと思い込むことで、自分自身を保ってるからだ。陰謀論者も一緒だろう。
まず、大衆というのは感情的にしか判断できない。目や耳にしたことをそのまま直情的に認識して攻撃するものである。



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