【洋画】「不滅の物語」
オーソン・ウェルズ晩年の小作品「不滅の物語(The Immortal Story)」(1968年、フランス)。最初に、TVで放映されたらしい。地元の図書館で見っけ。
オーソン・ウェルズ自身が、マカオの裕福な老いた商人クレイの役で出ている。深くシワが刻まれた青白い顔で、眼だけギラギラしてるブルジョワ頑固ジジイの役。
日々、秘書に書類を読ませるだけで、常に孤独なクレイは、道端で声をかけた若いイケメンの船員に、5ギニーの報酬で、若い妻と設定した女の寝室に入るようにいう…。
狂った老人の所業だけど、若い妻(本人は17歳というけれど…)を演じたのが、当時、40代だったジャンヌ・モロー。
エリック・サティのお馴染みのBGMもあって、欧州特有の気怠い感じやオシャレな台詞が、独特の趣を出してるとは思うけど、俺にはイマイチだったなぁ。1時間と短い作品だけど、長〜く感じた。
仕事に明け暮れ、巨万の富を築いたものの、結果、深い孤独に陥り、自らが若者らを操って、虚構の物語を実際に作ってしまったという、哀しい老人の話だね。オーソン・ウェルズ自身の、これまでの表現活動を自虐的に揶揄したのかしら。
確かに、ジャンヌ・モローとイケメン青年のベッドシーンは美しいとは思うけどさ。
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。