「アワーミュージック」
つい手にとってしまったジャン=リュック・ゴダール監督の2004年の映画「アワーミュージック(Notre musique)」。
案の定、難解でよくわからない。しまったぁ。でも、借りたから一応観た。
ゴダールなんて「勝手にしやがれ」と「気狂いピエロ」で充分なのだけど。クソッ。
最初から、日本も含む様々な戦闘のフィルムが流されて、「人間はお互いに夢中で殺し合う。ただ許したまえ」とナレーションが。
アメリカ同時多発テロやボスニア・ヘルツェゴビナ紛争が入るから現代の戦闘を表してるのか?とにかく、コレが「王国1 地獄」と題されたストーリーのひとつ。
続いて「王国2 煉獄」。まさにボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエヴォが舞台で、そこの大学で“書物との出会い”というテーマで講義を頼まれたゴダール監督(本人)。写真2枚を持って非対称性など、様々な映画の手法について話す。しかし、女子学生オルガに、「デジタルカメラは映画を救うか?」と問われ、ゴダール監督は何も答えない。オルガは、帰国間際のゴダール監督に自作映像のDVDを渡す。でも、彼女は、イスラエルでテロリストに間違えられて射殺されたという。
最後は「王国3 天国」。湖がある長閑な場所。若者たちがビーチバレーに興じ、アメリカ兵もまどろむ。そこをオルガがのんびりと歩いている。
うーむ…。ダンテの「神曲」みたい。戦争と平和の対比なのか。ゴダール監督がふと思い付いてお手軽に撮った感じ。
もちろん戦争をはじめ争い事はイヤだけど、個人レベルでは争い事のない世界は退屈過ぎる気もするしねー。
付け入る隙もないような中途半端に難解な映画って、高尚なゲージュツに接したという満足気分にさせてくれること以外に何かあるのか?
観てたらスゲ〜眠くなっちゃったよ。時たま、何をやってても異常に眠くなることがあるのだが、まだ脳出血を起こしたことが関係してることもあるのだろうか?