「私のインタビュー」
高峰三枝子とよく間違える高峰秀子(当時32歳)が、会いたいと思った各業界の働く女性にインタビューを試みた。
「私は映画を作ること自体は嫌いではないが、映画界が持つ雰囲気にはいつまでたってもなじめなく好感が持てなかった」という彼女のインタビューは、ファンの集いみたいじゃなくて、子育てや自立といった当時の女性が抱える問題にもしっかりと斬り込んでて意外と面白い。
「浮雲」や「放浪記」などなど、演技が素晴らしい高峰秀子だが、「私は少しずつでも個人の私に女優の私をしたがえてゆけるようになりたいと希い、努力するようになった」という彼女、エッセイストとしてたくさんの本を書いてるんだね。
女優よりも個人生活を大切にするからこそ、社会における女性の地位と生活、日常というものを大切に思ってたのかもしれない。
原爆乙女、親探し運動の親子、産児調節運動者、女中、灯台守、芸者、美容師、撮影所の裏方、セールスウーマン、サーカス団員、ニコヨンさん、外国人主婦と、下層の女性も含めて多岐にわたる。
映画界しか知らなかった彼女が、自分の眼で見て、何でも吸収することに夢中だった様子が伝わってくる。そして、生きるということに真剣である他業界で活躍する女性たちに尊敬と愛情を持って接してる。
彼女のエッセイが読みたくなった。
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