【映画】「価値ある男」
三船敏郎が主演の、1961年のメキシコ映画「価値ある男(Animas Trujano)」(イスマエル・ロドリゲス監督)。
どういう経緯で、主人公のメキシコ人の男を三船敏郎が演じたのかはわからないが、やたらと声を張り、いつも不機嫌で威張って怒ってて、大袈裟な身振りの振る舞いなど、邦画の大根(?)三船さんと変わらんなぁ。それでもアカデミー賞各賞を受けたらしい。
メキシコの田舎の貧しい農夫、アニマス(三船敏郎)は、キレイな働き者の妻に、子供の世話と畑仕事は任せっきりで、自分は酒とギャンブル三昧。
たまに働けばトラブルを起こす。妻や子供がコツコツと貯めた金も浮気に使ってしまう。
つまり、一家の主人、男というだけで、自分は偉い、女は下と思い込み、意味なく威張ってるような、日本でいえば昭和のクソジジイみたいな存在。それでいて神を恐れており、神頼みには惜しみなく金を使い、詐欺にひっかかったりする。
そんなクズなアニマスも、年に一度の村祭りを取り仕切る“マヨルドーモ”に選ばれるのが夢。
妻に似て美人の娘が、工場主の息子と寝て、できた赤子を工場主が引き取って慰謝料として大金を得たアニマスは、念願のマヨルドーモになるが、村の人は彼を嘲笑する。ショックを受けるアニマス。
そして、金目当てに近づいてきたアニマスの浮気相手を妻が刺してしまう。アニマスはようやく自分の愚かさに気づいて、妻の代わりに警察に自首する…。
気付いた時はもう遅いで、なんともクズな男の物語。
妻の一途な愛によって、価値ある男に生まれ変わったということだろうけど、俺は認めたくないね(笑)。
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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。