「ゲーテとの対話・下」
やっと読んだぜ。コレでエッカーマンが書いた対話全3巻を読了した。
この対話集は、水木しげる先生が感銘を受けて、暗記するほど繰り返し読んだというが、下巻は、上・中巻ほど名言もないし、ゲーテの発言自体が少ないし、植物や鉱物などの専門的な話も多くて、途中で挫折しそうになった。
ニーチェはドイツ語最高の本と絶賛してるけど。
ゲーテの話で書くことがなかったのか、エッカーマン自身のどーでもいい発言も多くて、腐りそうになっちまったよ。
ただ旅先で、哲学者ヘーゲルと交流したことを書いている。
ヘーゲルは弁証法について「誰の心にも宿っている矛盾の精神を法制化し、方法論に完成したもの以外の何ものでもない。こうした能力は真と偽を区別するさいに偉大さを証明するもの」と説明、ゲーテは「そうした精神の技術や有能性がみだりに悪用されて、偽を真とし、真を偽とするために往々にして利用されたりしなければいいのだがね」と“嫌味”を言ってる。
ヘーゲルが「それは精神の病める人たちだけがやること」というと、ゲーテは「自然研究の方がよっぽどマシだ。そんな病気にかかりっこないから。なぜなら、自然研究では永久不変の真理が目的であり、対象を観察して処理する場合、徹頭徹尾、純粋に誠実に行わない者は、たちまち不合格であるとして否認されるから。また多くの弁証法患者は、自然を研究すれば効果的に治療できると確信している」と言い切っている。
よくできた資料付きだけど、俺には下巻は退屈でした。
当時、ゲーテは73〜82歳、エッカーマンは30歳〜39歳。
「大事なことは、すぐれた意志を持っているかどうか、そしてそれを成就するだけの技能と忍耐力をもっているかどうかだよ。そのほかのことはみな、どうでもいいのだ」。
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。