【洋画】「バッド・テイスト」
「ブレインデッド」に続いて、ピーター・ジャクソン監督のデビュー作「バッド・テイスト(Bad Taste)」(1987年、ニュージーランド)もYouTubeで見つけたよ。ラッキー!
低予算・自主制作でスプラッターの要素が入ったB級SFアクションって感じ。
時折、見られるスプラッター・シーンはホームメイド・レベルで、多分、動物の臓器と、監督お得意の血糊に、グチャグチャ、ピチュピチュ、ベチョベチョなんて気持ちの悪い音で構成されている。
崖から落ちて頭を割った男(監督自身が演じてる)が、自らの手で、地面に飛び散った脳ミソをかき集めて、頭蓋骨の割れたところから詰め込んだら、また生きかえるシーンが一番笑っちまう。頭が揺れると割れたところからまた脳ミソが出てしまうので、帽子を被ったり、ベルトを頭に巻くのだ。
肩とケツが膨らんだエイリアンによってゴーストタウンとなった町で、人間を食料とするエイリアンと、政府の機関で働く男たち(女性は一切出てこない)の闘いを描く。
逃げる場面や戦うシーンはカメラが前後左右に自在に動いてダイナミックに人物を捉えるが、グロよりも、いかんせん“おバカ”テイストが最初から最後まで満載で笑う他ない。スカスカのチープ過ぎる演出だし。意外とセンスのあるユーモアもあるけど。エイリアンが皆でゲロを回し飲みするなんて悪趣味の極みだよ。オェ!
ラストはエイリアンが潜んでた家そのものが宇宙船のように飛び上がって宇宙へ。ギャグだ(笑)。
でも、70〜80年代のインディペンデント映画の雰囲気、色褪せたようなフィルム、手作り感、ノスタルジックでたまらんねぇ。大好きだ。
何故にB級以下の映画ができるのか?
①予算が限られてる、もしくは足りない。
②監督の腕がない。つまり下手っぴ。
③ウケを狙ってワザと。
…が考えられるが、それでも監督の映画に対する情熱と偏愛、異常な嗜好を感じることができる。だから好きなのだよ。