「アウトサイド・ジャパン」
紀伊國屋書店で見つけて、帰ってメリカリで格安中古を買った本(笑)。
大雑把に言って、いわゆる“ガイキチ”の表現行為が、「アウトサイダー・アート(アール・ブリュット)」であるが、本に収められた日本各地に点在するアウトサイダーは、決して”ガイキチ“ではない。
アート、作品、表現などということは全く意識せずに、ただやったらこうなったとか、好きだから作った、ボケ防止に、などという理由で”非常識“なモノを作ってしまったのだ。
フツーの、市井の庶民がある日突然、製作意欲を掻き立てられて、気付けばフツー、常識をはるかに超えてしまったモノを作ってしまったということだけど、日常生活と作品が表すものとのギャップが製作者が持つアート性じゃないかと思う。
アートは、いつも我々が予期しないところに存在するのだ。だから、アートは発掘するものである。そして、残念ながら、アートは社会から異質なものとして排除されやすい傾向にある。
フランスの“シュヴァルの理想宮”に近い建築物を作ってしまった人をはじめ、我が国にも老若男女、様々な発想の“ガイキチ”がいて、全部、見て回りたくなるね。
特別な技術や才能がなくても、誰もが“表現者”となり得るのだ。本来のアートってそういうものだろうと思う。作品としての体裁や評価などは考えずに、潜在的に何かを想像して作ってしまったという…。
熊本にも、自撮り写真のおばあさん、西本喜美子さんや、寝たきり障害者芸人のあそどっぐさんがいたね!
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