【古典邦画】「乙女ごころ三人姉妹」
成瀬巳喜男監督の、1935(昭和10)年の作品「乙女ごころ三人姉妹」。YouTubeにて。
原作は文豪・川端康成。昭和初期の東京・浅草が舞台。
夜になると、三味線を抱えて店を回る“流し”の姉妹の哀しい物語だ。
材料が材料だけに、成瀬監督の手にかかると、浅草という歓楽街から抜け出て、ささやかな女の幸せを求めようとする女を巡る絶望的な悲劇に仕上がっている。
三姉妹のおれん、お染は“流し”をしており、末っ子の千枝子は劇場でダンサーをしている。
母親が流しの元締めをしており、稼ぎが悪い娘たちに厳しい。
長女のおれんはベテランだが、ある男に恋をして家を出てしまう。
しかし、男が結核を患い、稼ぎがなくて困窮、また浅草に戻って来る。
千枝子も恋をして、母親の態度に嫌気がさしている。
優しい性格の次女のお染が、母とおれん、千枝子との板挟みになって苦しんでいる。
おれんは、金を得るために、古巣の浅草でヤクザの手荒い仕事に手を貸す。
そうして、まとまった金を手にしたおれんだが、実は、ヤクザの手荒い仕事の相手が、千枝子の彼氏であり、たまたま裏窓から見ていたお染は巻き添えを食って、ヤクザに刃物で刺されてしまう。
そうとは知らずに、金を手にしたおれんは、男と一緒に上野駅から彼の故郷を目指して旅立つ。
ヤクザに刺されたお染は、それを隠して痛いのを堪えて、おれんと男を見送るのであった…。
いや〜哀しいねぇ。長女のおれんこそは幸せになってほしいという優しい気持ちが伝わってくる。成瀬監督が描く女性は皆一様に悲し過ぎる。
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